2026. 07. 06 (月)

米国との格差32対68…韓国の半導体・AIインフラを活用しAI覇権を狙う

  • 中国政府、米中AI能力を「68対32」と診断…企業の役割分担

  • GPUが滞る中、韓国のAIデータセンターの株式・半導体前後工程の買収を模索

AIが生成した画像 MSコパイロット
AIが生成した画像 [写真=MSコパイロット]


中国政府は、米国との人工知能(AI)能力の格差を「68対32」と評価し、米国に追いつくための国家レベルのAI育成戦略を本格的に始動させた。米国の制裁により高性能計算装置の確保が難しくなったため、公的資本だけでなく大企業の民間資本も総動員し、韓国のAIデータセンター(DC)の株式や半導体前後工程企業の買収を狙っていることが確認された。
 
5日、IT業界と投資銀行(IB)業界によると、中国政府は最近、米中両国のAI能力を米国68、中国32と評価する内部診断を行い、政府主導の対米AI覇権戦争に拍車をかけている。
 
ディープシークの登場以降、両国間の技術格差が縮まっているとの外部評価とは裏腹に、中国政府自身は自国のAI能力が米国の半分にも達していないと判断している。そのため、華為(ファーウェイ)、テンセントなどの主要大企業やAIスタートアップに対しても、政府主導の育成政策を本格的に推進しているという。
 
役割分担も明確である。中国政府は華為に産業用AIを、テンセントには民間用AIの開発をそれぞれ促しているとされる。製造・物流などの産業現場に適用されるAIは華為が、一般消費者が使用する生活型AIサービスはテンセントが担当する構造だ。ディープシークなど自国のAIモデル開発企業への支援も大幅に拡大する方針で、国家が企業ごとの任務を指定し、人材と資本を集中投入する典型的な総力戦体制を整え、米国との格差を短期間で縮める考えである。
 
問題はAI計算のためのインフラである。中国はAI DCの規模を米国に近いレベルまで迅速に拡充したが、米国の対中輸出制裁により最先端のグラフィック処理装置(GPU)など高性能計算装置の確保が依然として制限されている。米国が昨年末にH200など一部のチップの条件付き輸出を許可したにもかかわらず、承認された数量は限られており、米中の対立の中で実際の輸入は事実上停止している状態である。
 
そのため、中国が目を向けた先は韓国である。中国政府は最近、公的資本に加え大企業の民間資本も動員し、国内AI DCの株式確保と半導体工程企業の買収を同時に進めているとされる。
 
単にGPUを迂回して確保するレベルを超え、韓国のAI計算インフラと半導体供給網そのものに株式を持つという戦略である。韓国は世界最高水準のメモリ半導体生産能力を有し、政府主導のAI DC拡充が進行中であるため、中国にとっては制裁を迂回して計算資源にアクセスできる最も近いルートとなる。実際、IB業界によると、華為やテンセントなどは中国資本が希薄化した子会社を前面に出し、国内の半導体工程企業の買収を多数試みており、現在も市場で活発に売却物件を探している。
 
国内投資市場の流動性の緊縮がこのような流れを助長している。高金利の長期化と回収市場の低迷により流動性が滞った国内市場では、大規模な中国資本がなければ兆単位のAIインフラ事業を試みることすら困難な状況に至っている。国内のAI DC開発事業の多くが資金調達段階で停滞しており、出資を申し出る中国系資本を拒否しにくい雰囲気が形成されているというのがIB業界の伝えである。
 
ただし、このような密接な関係は韓米のAI技術交流に障壁をもたらす可能性があるとの懸念が示されている。最近、米国商務省がアンソロピックの最上位AIモデル『ミトス5』に対して韓国への輸出制限措置を講じた背景には、韓国を迂回した中国政府のミトスへのアクセス権確保への懸念があったとされる。

あるIB関係者は「中国は現在、国内のインフラ投資者との接触を拡大しており、さらには半導体工程にも大きな関心を寄せている状況だ」と述べ、「その背景には中国政府の対米AI覇権戦争戦略があると理解している」と語った。



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