抑えつけられていた海外旅行需要爆発…天井知らずに高騰する航空券の価格

[写真=聯合ニュース]


新型コロナウイルス禍の長期化で抑えつけられていた海外旅行需要が爆発し、主要都市の航空便価格が天井知らずに高騰している。格安航空会社(LCC)のチケット価格も大型航空会社と似た水準で販売され、消費者の不満の声が高まっている。今年下半期から原油価格が上がれば、航空券価格はさらに上昇するとみられる。

12日、国土交通部の航空統計システムによると、先月、国内航空会社の旅客数は435万6355人で、前年同期比34%増加した。

先月、仁川~中国の旅客数は8万3143人で、昨年1月(1万1285人)比73倍増加した。仁川~米国は281%増の24万2106人と集計された。仁川~パリの旅客数は昨年1月2044人から今年1月2万6971人に、仁川~ロンドンは2758人から2万6683人に大きく増えた。シンガポールやベトナム、オーストラリアの旅客数も1000%以上増加した。日本行き旅客数は入国規制が緩和された昨年10月より4倍近く増加した81万8967人を記録した。

海外旅客需要が増え、航空券価格は高空行進を続けている。基本運賃と空港税、燃油サーチャージで構成される航空券価格は需要・供給論理に左右される。座席供給対比需要が多ければ航空券価格は高くなる。

アシアナ航空のホームページによると、3月13日に出発し、17日に戻ってくる仁川~パリ往復航空券の価格は249万ウォンだ。同期間、大韓航空の航空券は175万ウォンだ。2019年100万~120万ウォンだった価格が最大2倍以上跳ね上がったわけだ。

両社の仁川~米国ニューヨーク往復航空券価格は300万ウォン台で、コロナ禍前の100万ウォン台半ばより高く策定されている。仁川~シドニーのチケット価格も2倍以上急騰した。過去35万~50万ウォンだったベトナムホーチミン往復航空券は現在95万~100万ウォンだ。タイ・バンコクの往復航空券の最低価格は96万ウォンに達している。

一部の路線では格安航空会社(LCC)航空券が大型航空会社と同じ水準の価格を示している。済州航空の仁川発ベトナム・ニャチャン行き片道価格は41万ウォンで、アシアナ航空の航空券価格(45万ウォン)と大差ない。ジンエアーの成田行き片道航空券の価格も大手企業と5万ウォンの差に止まった。済州航空やジンエアーの成田、バンコクなど人気路線の最安値座席は今年下半期まで売り切れ、相対的に高い価格の座席だけが残っている。

航空会社は需要拡大を足がかりに価格を戦略的に策定しているという分析だ。航空会社は同じエコノミークラスでもマイレージの積み立てや座席の昇給、予約取り消しなどによって、各座席ごとに価格を異なるように策定することができる。例えばエコノミー席はY・W・B・N・Xなどに等級が分かれるが、Y等級は割引のない最も高いエコノミー席であり、X等級はマイレージ積立ができない「特価」座席だ。航空会社の立場では航空券がよく売れるため、特価座席よりY等級座席の割合を増やし、収益性に焦点を合わせているという観測だ。

問題は、今年の原油価格が1バレル当たり100ドルまで急騰すれば、航空券価格がさらに上昇する可能性があるという点だ。11日基準でニューヨーク商業取引所で3月引き渡し分の西部テキサス産原油(WTI)は前日より1バレル当り2.1%上がった79.72ドルを記録した。ロシアが3月から1日50万バレルずつ石油生産を減らすと発表し、原油価格は先週だけで8.6%上昇した。

さらに、世界最大の原油消費国である中国がゼロコロナ政策を終え、経済活動の再開に乗り出すと、今年第3四半期から原油価格が100ドル台を超えるだろうという見通しが出ている。業界の関係者は「原油価格上昇と需要拡大や航空便供給不足などがかみ合えば航空券価格は一層上がるだろう」と予想した。
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