2026. 09. 17 (木)

米中の外交戦:トランプと習近平が交わす経済協議の行方

  • 米国、中国にエネルギー購入と農産物輸入の拡大を要求

  • 中国、米国の関税負担軽減と制裁撤廃を希望

  • AI関連の合意形成に注目

5月に中国を訪問したドナルド・トランプ米大統領(左)と習近平中国国家主席[写真=AP・聯合ニュース]
5月に中国を訪問したドナルド・トランプ米大統領(左)と習近平中国国家主席[写真=AP・聯合ニュース]

今月24日(現地時間)に予定されているドナルド・トランプ米大統領と習近平中国国家主席の首脳会談では、関税、人工知能(AI)、希土類、投資、購入など多様な経済貿易問題が議論される見込みである。

米国は中国に対し、液化天然ガス(LNG)や原油などのエネルギー購入を増やし、米国産農産物の輸入を拡大するよう要求している。特に大豆を含む農産物の購入拡大は、米国農家を重視するトランプ政権にとって重要である。さらに、中国によるボーイング航空機の購入も交渉対象に挙げられている。実際、米国側は先の交渉で、中国がボーイング航空機200機を発注し、非大豆の米国産農産物を170億ドル(約23兆2440億円)相当追加購入することに合意したことを成果として強調している。最近、米国の国債金利が高騰しているため、米国は中国に米国債の購入も要求する可能性がある。

希土類はさらに重要である。スコット・ベーセント米財務長官は、7月に何立峰中国副首相と電話会談を行い、中国が希土類と米国産農産物に関する既存の約束を完全に履行することを期待すると促した。米国が求めているのは、単に希土類の輸出を再開することではなく、安定的で予測可能な供給である。中国の希土類輸出制限は、米国の自動車・防衛・先端製造業の供給網を揺るがす可能性があるためである。

◆米国「購入拡大」対中国「制裁阻止」

逆に、中国が望んでいることも明確である。まず第一に、米国の関税負担を軽減し、対米輸出の予測可能性を高めることである。中国は特に非敏感品目に対する関税引き下げを制度化し、両国間の貿易休戦を延長することを望んでいる。中国側は、トランプ大統領の任期中に貿易休戦を延長する案を好むとされているが、米国はより短期間の延長を好んでいる。

そのほか、中国は米国からの追加的な貿易制裁が出ないことを望んでいる。5月の首脳会談以降も、米国は対中国制裁案を発表または準備している。米国は6月にアリババ、バイドゥ、比亜迪、CXMTなどの企業を「中国軍関連企業リスト」に多数追加した。また、米国貿易代表部(USTR)は7月に強制労働を理由とした301条調査を行った後、関税を課す計画を明らかにした。さらに、米国は中国製の先端ロボット、電力インバーター、光トランシーバー(光モジュール)の輸入禁止案を検討中であると公表した。

◆AI安全関連の合意形成の可能性

米中首脳会談で議論される主要な議題の一つには、AIの安全装置(ガードレール)が含まれる。5月の首脳会談で、両国の首脳はガードレール設置に向けた公式協議を開始することに合意した。最先端のAIモデルの誤用・濫用防止、テロ組織によるAIの悪用防止、両国のAI企業と政府が参考にする安全プロトコルの整備が協議の目標である。

両国は9月中旬に初の公式AI安全対話を準備してきた。この対話は米中首脳会談の議題に上る可能性が高い。特に最近、AIの速度調整論が提起される中で、AIが今回の首脳会談の主要議題となるとの見方が出ており、ジェンソン・フアンNVIDIA最高経営責任者(CEO)もトランプ大統領が習主席のために開く晩餐会に出席する予定であるとされている。両国がAI戦争を繰り広げる中で、AI安全分野で手を組むのか注目される。

◆習近平、大規模経済使節団を構成

両国間の投資プラットフォームも注目のポイントである。両国は5月の首脳会談を契機に貿易委員会とともに投資委員会を設置する構想を進めてきた。貿易委員会が非敏感品目に対する関税引き下げを扱う機関であれば、投資委員会は両国企業の相手国への投資を拡大するための通路である。最近、両国が300億ドル規模の関税引き下げを議論する過程でも、両委員会が連携して取り上げられている。

このため、習主席が大規模な中国企業の代表団を率いてワシントンを訪れるとの報道は注目に値する。ロイターは、中国の主要企業の最高経営者たちが習主席の訪米に同行する案を進めていると報じた。習主席が海外訪問に大規模な企業団を伴うのは異例である。金融、エネルギー、IT、電気自動車、バッテリー、航空宇宙分野の中国企業のトップたちが企業団に含まれると見込まれている。中国企業が米国の反中感情を和らげることができれば、投資委員会設立は加速するだろう。

関税・貿易で取引を創出し、AIで新たな協力の枠組みを模索し、投資委員会で両国企業間の経済的つながりを復元すること。今回の首脳会談で米中が生み出す経済的合意の輪郭は、この三つの軸から明らかになる可能性が高い。



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