最近、韓国でわずか1カ月間働いた中国人が、119カ月分の国民年金保険料を追納して一生涯にわたり老齢年金を受け取っている事実が明るみに出り、社会的な波紋が広がっている。さらに、海外に居住する家族まで扶養家族として登録し、追加の年金まで受給できるという現行制度の公平性を巡る議論が激化している。
今年上半期だけで、外国人の国民年金追納申請は1,000件に迫った。2023年に530件だった申請件数は、2024年に848件、2025年には1,517件へと急増している。このうち、中国同胞や中国籍の申請者が大多数を占める。1965年生まれの外国人が訪問就業ビザで入国し、わずか1カ月だけ加入したあと、満60歳に約1,460万ウォンの保険料を一括して追納すれば、満64歳から毎月約27万1,000ウォンを一生涯受け取れる仕組みだ。単純計算でも受給開始から約4年6カ月で元本を回収でき、その後は丸々国民の税金から年金が支払われることになる。
中国の場合、老齢年金に相当する養老保険を受け取るには通常15年の加入期間が必要であり、韓国のような一括追納方式は一切認められていない。韓国の制度の緩さを突いた「逆差別」だという批判が自国民の間で噴出している理由はここにある。
問題はそれにとどまらない。老齢年金を受給できる資格を得た外国人が、海外に居住する配偶者や子ども、両親まで扶養家族として登録し、「扶養家族年金」まで受け取るケースが相次いでいる。現行の規定上、扶養家族の国内居住が一律に義務付けられていないためだ。配偶者、子ども、両親をすべて登録すれば、基本年金とは別に年間70万ウォン以上の金額が上乗せされる。
さらに大きな問題は、実効性のある検証装置が存在しない点だ。海外に居住する家族との実際の扶養関係が維持されているかを確認することは困難であり、海外口座へ送金される過程で発生する手数料や両替費用までもが国民年金財政から支出されている。高齢化による国民年金の枯渇懸念が強まり、内国人加入者の保険料負担が連日高騰している状況下で、制度の趣旨が完全に歪められているのだ。
内国人には不動産税金などで厳しく締め付ける一方、国民の血税で満たされた年金基金のずさんな管理や制度の盲点を放置する政府の姿勢に対し、国民の怒りは限界に達している。国民年金の信頼が崩れれば、政権の基盤も持ちこたえられない。不完全な国民年金制度全般に対する大手術が求められる理由だ。
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