SKハイニックスが史上最大の業績に伴う潤沢な手元資金を背景に、韓国上場企業の歴史上最大規模となる40兆ウォン規模の自己株式の取得および早期消却を断行する。人工知能(AI)向けメモリー好景気により急増した業績を株主に積極的に還元し、企業価値の適正評価を図る狙いだ。
SKハイニックスは19日、取締役会を開き、こうした内容を柱とする自己株式の取得および消却の議案を決議したと発表した。
取得期間は20日から今後約3カ月間であり、取締役会決議前日の終値(1株あたり166万2000ウォン)を基準に、約2407万株(全発行済株式の3.3%)に達する。同社は取得完了後、当該株式を全量消却する方針だ。
今回の決定は、当初発表していた株主還元のタイミングを大幅に前倒ししたものである。SKハイニックスは2024年、「2025〜2027年の累積フリーキャッシュフロー(FCF)の50%の範囲内」で株主還元を実施すると公表していた。当時、FCFが有意に増加した場合、政策期間の終了前であっても追加還元の検討を明言しており、その公約を早期に実行した形となる。
早期執行が可能となった背景には、AIメモリー需要の急拡大に伴う圧倒的な業績改善がある。今年第2四半期末時点におけるSKハイニックスのネットキャッシュ(純現金)は約69兆ウォンに達する。
会社側は、現在の事業競争力とキャッシュ・フロー創出力に比べ、株価が企業の潜在的価値を十分に反映していないと判断した。また、直近の定時株主総会などで相次いだ企業価値の向上や株主還元の拡充を求める声にも迅速に応えた格好だ。
特に、最近になってボーナス(成果給)の支給方式を巡る労使間の対立がくすぶっていた時期に、大規模な株主還元の発表が行われた点が注目を集めている。労使は19日未明に代表者交渉を妥結させ、暫定合意の手続きに入った。株主還元と従業員の処遇は本来切り離された事案ではあるものの、会社が好業績にともなう成果配分の問題を内外から問われていた時期に、財務面での方向性を明確に示したものと解釈される。
SKハイニックスは今回の決定を機に、従来の「FCFの50%の範囲内」としていた株主還元規模を「50%以上」へと引き上げる方針を固めた。
自己株式の取得・消却にとどまらず、現金配当も並行する。従来の固定配当に加え、特別配当を含めた配当の拡充を検討しており、具体的な規模や方式は来る第3四半期の決算発表時に公表する予定である。
SKハイニックスの関係者は「政策期間内のキャッシュ・フロー、市場環境、配当可能利益などを総合的に考慮し、自社株の取得・消却と配当を並行する形で追加的な株主還元を推進していく計画だ」と強調した。
一方、半導体業界の視線はすでにサムスン電子へと向かっている。現在、サムスン電子は2024〜2026年を対象とした株主還元政策を運用中である。
市場では、サムスン電子もまたAIメモリーの好景気により急増したキャッシュ創出力を反映させ、早ければ今月中にも次期の新たな3カ年株主還元政策を明らかにすると観測している。業界では、サムスン電子の次期還元規模が最小100兆ウォンから最大200兆ウォンに達するという見方が支配的だ。
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