2026. 07. 10 (金)

日本、国会の混乱でNATO首脳会議を欠席した高市氏の指摘

  • 欧州首脳との安全協力の機会を失った

  • 韓国、15兆円のNATO共同調達市場進出を狙う

高市早苗日本総理の写真
高市早苗日本総理[写真=ロイター・聯合ニュース]


高市早苗日本総理は国会の混乱により北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に欠席し、欧州首脳との安全協力を強化する機会を逃したとの指摘が日本で出ている。一方、李在明大統領はインド・太平洋パートナー4カ国(IP4)の中で唯一首脳として参加し、NATOとの防衛産業協力の拡大を推進し、ウクライナへの追加支援を発表し存在感を示したとの評価がある。

日本経済新聞(ニッケイ)は9日、高市総理のNATO首脳会議欠席に国会の日程と与野党の対立が影響したと報じた。高市政権は衆議院で3分の2以上の議席を背景に議員数の削減など主要法案の処理を進めたが、野党は本会議と委員会への出席を拒否し、法案審議が停滞し外交日程にも支障が出たという。高市総理はNATO首脳会議に茂木敏充外相と小泉進次郎防衛相を代わりに派遣したが、国内に残って出席を予定していた与野党代表の討論も結局延期された。このため、総理が国内に留まった実益も大きくなかったとの指摘がある。

日本外務省のある幹部は「総理がNATO首脳会議に出席する方が良いという意見には異論がない」と述べたとニッケイは伝えた。しかし、別の外務省幹部は、過去にはNATO加盟国の首脳とIP4の首脳が共に参加する拡大首脳会議が開催されたが、今回はNATO加盟国間の協議で成果を上げることに重きが置かれたと説明した。朝日新聞も複数の政府関係者を引用し、ドナルド・トランプ米大統領の防衛費増額要求を巡る加盟国間の議論が優先され、NATO全加盟国の首脳とIP4の首脳が共に参加する会議が設けられなかったため、IP4の重要性が低下したと報じた。日本政府内ではこれを根拠に総理不参加による外交的損失は限定的であるとの見解も出ているとニッケイは伝えた。

それでも日本のメディアは総理不参加による外交的損失は小さくないと評価した。ニッケイは今回の首脳会議でウクライナや中東だけでなく、中国や北朝鮮を念頭に置いた東アジア情勢も議論される予定だったと指摘し、日本が欧州首脳との安全協力を強化する機会を逃したと述べた。朝日はNATO事務総長とIP4代表との会議でロシアと北朝鮮の軍事協力、サイバー・防衛産業協力、中国の潜水艦発射弾道ミサイル発射などが議論されたと伝えた。ニッケイは総理が各国首脳と直接会って日本の立場を伝える機会を失った事実自体が小さくないと指摘した。

岸田文雄前総理は2022年から2024年まで3年連続でNATO首脳会議に出席した。しかし、昨年の石破茂前総理に続き、高市総理も不参加となり、日本の総理のNATO首脳会議不参加は2年連続となった。
 
李、初のNATO首脳会議参加に注目 

一方、ニッケイは『韓国、NATOに武器外交』というタイトルの別記事で、李大統領がNATO加盟国の軍事費拡大を韓国防産業界の市場拡大の機会と捉え、直接『首脳セールス』に乗り出した点に注目した。ニッケイは昨年は李大統領と石破茂当時の日本総理が共に不参加だったが、今年は高市総理が不参加の中、李大統領が就任後初めてNATO首脳会議に参加したと伝えた。読売新聞もIP4の中で唯一首脳として参加した李大統領の動きを重要視して報じた。

李大統領はマルク・ルッターNATO事務総長と初の対面会談を行い、武器システムの規格統一と相互運用性の強化、軍需品共同調達協定締結のための交渉を開始することにした。読売は協定が締結されれば、韓国企業が年間約15兆円規模と見込まれるNATO共同調達市場に進出する基盤が整うとの韓国側の期待も紹介した。また、韓国政府が首脳会議に合わせてウクライナに1億ドル規模の追加支援を発表した事実も伝えた。

鶴岡道人慶応大学教授はニッケイに対し、日本総理がNATO首脳会議に出席する意義は北朝鮮と中国を念頭に置いたインド・太平洋情勢の厳しさを伝えることにあるとし、NATO内で中国の脅威に対する認識が高まっている中、今回の会議は日本にとって貴重な機会であったと指摘した。



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