LINE(ライン)ヤフーに買収された韓国のカカオゲームズが、キム・テファン氏とイ・シウ氏を共同代表に選任し、大型新作の投入による業績V字回復に乗り出す。LINEヤフー傘下のLINEゲームズとの合併の可能性については一線を画したものの、今後は東南アジアなどで「国民的プラットフォーム」として君臨するLINEを活用した、グローバル事業の拡大に期待が集まっている。
カカオゲームズは22日、京畿道龍仁(キョンギド・ヨンイン)市のカカオAIキャンパスで臨時株主総会および取締役会を開き、金泰煥・李時宇の新型共同代表体制を発足させた。
株主総会に出席したシン・グォンホ最高財務責任者(CFO)は、今後の事業方向性について、「(LINEゲームズとの)協業の可能性はあるが、合併について決定された事実はない」とした上で、「LINEのプラットフォーム基盤が強固なベトナムやインドネシアなどでゲーム需要が伸びており、さらなる市場確保が可能になるだろう」と見通しを語った。さらに「規模が大きく、設立時期も早いカカオゲームズが、グループ内におけるゲーム事業の中心的な役割を担うことになる」と強調した。
今回の株主総会は、今月19日にLINEヤフーが出資する特別目的会社(SPC)への筆頭株主変更手続きが完了して以降、初の公式行事となる。カカオゲームズは新たな経営陣を中心に、ゲーム事業の再整備を本格化させる方針だ。
新体制が直面する最優先課題は「業績の早期回復」だ。カカオゲームズは直近で6四半期連続の赤字を記録している。同社の代表的なヒット作『オーディン:ヴァルハラ・ライジング』以降、これに続く大型タイトルを生み出せていないなか、新作の成否が業績反転の最大の鍵を握る。
シンCFOは「足元で資金が確保されたことにより、財務体質は大幅に改善した」とし、「予定されている新作のリリースを着実に準備し、段階的に業績を改善していく」と説明した。
同社は今年下半期の新作リリースを業績底打ちの分岐点と位置づける。第3四半期(7〜9月)に『オーディンQ』、第4四半期(10〜12月)には『ゴッド・セイブ・バーミンガム』、『アーキエイジ・クロニクル』を発売する予定だ。
これらを順次市場に投入する計画だ。新作のヒットが収益性改善に直結するため、経営陣の交代期であっても開発およびサービス日程に狂いが生じないよう、組織の安定化に総力を挙げる。
中長期的には、新たな成長動力の発掘にも着手する。非主力事業の整理と財務構造の改善を終え、戦略的投資の誘致により財務健全性を確保したことから、今後は国内外の有望なデベロッパーへの投資やM&A(企業の合併・買収)を積極的に検討する構えだ。
この成長戦略の舵取りを担うのが、キム・テファン、イ・シウ共同代表だ。キム氏はネクソンコリアの戦略企画室長や副社長、ネクソンジャパンの最高事業開発責任者(CBDO)、ネクソンアメリカの副社長、LINEゲームズの最高戦略責任者(CSO)を歴任した、業界屈指の戦略専門家である。国内外における事業開発やM&Aの豊富な経験を活かし、グローバル展開や戦略的投資、新規事業の創出を牽引するとみられる。
またイ氏は、NHNやWEMADEを経て、カカオゲームズのモバイル事業を統括してきた「事業運営のプロ」だ。ゲームサービスの競争力強化と、事業運営の効率化に集中する役割を担う。
一方、カカオゲームズの株主連帯はこの日声明を出し、主要新作の具体的なリリース日程や収益見通し、業績回復へのロードマップを公開するよう要求した。あわせて、自社株の活用案や株主還元政策、会社と株主間の公式なコミュニケーション窓口の設置などを求めている。
これに対してシンCFOは、自社株の活用方針について「外部の優秀な人材獲得(インセンティブ)への活用や、消却による直接的な株主価値の向上などが考えられる」とし、「社内外の状況を総合的に勘案して決定する」と述べるにとどめた。
亜洲日報の記事等を無断で複製、公衆送信 、翻案、配布することは禁じられています。
