
第21代大統領選挙の期日前投票の初日である29日、ソウル江南(カンナム)で代理投票をした有権者が、選挙事務員に委嘱された契約職公務員であることが分かった。
ソウル水西警察署は30日、公職選挙法上の婿投票の疑いで選挙事務員A氏を緊急逮捕し、調査中だと明らかにした。
A氏は前日午後1時頃、江南区大峙2洞の期日前投票所で夫の身分証で代理投票を終えた後、午後5時頃に自身の身分証で投票を試みた疑惑を受けている。
警察は午後5時11分頃「投票を2回した有権者がいる」という通報を受けて出動し、経緯を把握した後、30分後にA氏を緊急逮捕した。
江南区保健所所属の契約職公務員だったA氏は、前日と同日の2日間、投票事務員に委嘱された。A氏は有権者の身元を確認する業務を担当したという。
江南区役所は同日、A氏を職位解除した。選管もA氏を事務員職から解職し、警察に告発する方針だと明らかにした。
一方、不正選挙疑惑が依然として存在する状況で、選管の投票用紙管理が全国的に問題になっている。
事前投票初日の29日、ソウル新村のある事前投票所では投票用紙30~40枚が投票所の外部に搬出される事態が起き、30日には龍仁市水枝区星福洞住民センターの期日前投票所では、選挙参観人から「回送用封筒から李在明(イ・ジェミョン)候補に記票された記票用紙が半分に折れたまま出てきた」という通報があった。
これだけではない。京畿道金浦市場基洞の行政福祉センターにある管内の事前投票箱では2024年に行われた22代総選挙の投票用紙が発見され論難を起こした。
京畿道選挙管理委員会によると、30日午前5時25分ごろ、期日前投票に先立って選管の関係者と参観人たちが館内・館外投票箱を確認する過程で、昨年22代総選挙の投票用紙が発見され、調査に着手したと伝えた。
30日午後、「国民の力」のチャン・ドンヒョク議員は記者会見を開き、前日(29日)選管に抗議のために訪問した時、選管は「絶対に起きてはならないことが発生した」としながらも「このようなことがなぜ起きたのか全く分からない」という態度を示したと指摘した。
彼は、実際に事前投票をする有権者数より選管が発表した投票者数が多いという異議提起にも、 「2~3%の差は大きく問題にならない」という選管の態度を強く非難した。
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