韓国を訪れる外国人の増加に伴い、国内での海外クレジットカードの売上が急増している。ただし、その消費の大部分は皮膚科や「オリーブヤング」などの一部業種・加盟店に偏重していることが明らかになった。
24日、韓国信用データ(KCD)が海外カードの決済履歴がある「キャッシュノート」連動加盟店約32万8000店を分析した結果によれば、今年6月の海外カード売上高は2023年1月と比較して9.6倍に急拡大した。総カード売上に占める海外カードの割合も、同期間に0.2%から1.2%へと6倍に膨らんでいる。
膨らんだインバウンド消費の恩恵は、一部の加盟店に大きく偏っている。海外カード売上の上位1%に入る加盟店が、全体の売上高の66.9%を占めた。対象を上位10%まで広げると、そのシェアは90%に達する。これとは対照的に、下位90%の加盟店が得た海外カード売上は全体の10%にとどまった。
業種別では、美容・医療、外食、流通分野への集中が目立つ。KCDが上位1%の加盟店を詳細に分析したところ、売上高ベースでサービス業が53.8%と最大の比率を占め、外食業(28.3%)、流通業(14.8%)がそれに続いた。さらに、サービス業の内訳では皮膚科が46.0%、美容整形外科が15.7%を占めた。
高額な費用を伴う美容・医療分野への支出集中が、特定加盟店の売上比率を引き上げる大きな背景となっている。サービス業における外国人の客単価は16万6000ウォンで、韓国人(4万7000ウォン)の約3.5倍の水準に達した。特に健康・医療分野においては、外国人の客単価は韓国人の約8倍に跳ね上がっている。
流通業においても、明洞(ミョンドン)や弘大(ホンデ)といった主要観光地の「オリーブヤング」や「ダイソー」などの一部店舗に消費が集中した。ソウル市内の主な商圏のうち、海外カードの売上規模が最も大きかったのは明洞・南大門および新論峴(シンノンヒョン)駅周辺であり、江南(カンナム)駅、弘大入口・延南洞(ヨンナムドン)、梨泰院(イテウォン)などがそれに続いた。
一方で、こうしたインバウンド需要の恩恵は伝統市場や一般の路地裏の商圏までは行き届いていない。総カード売上に占める海外カードの比率は、観光特区では13.9%に上るものの、伝統市場は2.5%、路地裏商圏はわずか1.4%にとどまる実情だ。
専門家らは、外国人消費を伝統市場やローカル商圏へと波及させるため、多言語による案内表示や海外の簡易決済インフラの整備などを早急に進める必要があると指摘している。
漢陽(ハニャン)大学観光学部のシン・ハクスン教授は、「外国人観光客が韓国を訪れる主な動機の一つは、Kカルチャーを通じて形成されたポップカルチャーやライフスタイルへの関心にある」と分析した上で、「観光消費を伝統市場や路地裏に広げるためには、該当商圏の認知度やサービスの信頼度を高めるとともに、海外カードやモバイル決済といった決済の利便性を抜本的に改善しなければならない」と提言した。
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