2026. 07. 27 (月)

バスのストライキ時にも最低限の運行を…『必須公益事業』指定論の拡大

  • 今年1月のソウルバスストライキ運行率6.8%…市民の移動権保障要求が高まる

  • 労働組合「スト権制限」に反発…専門家「準公営制改革とは別に議論すべき」

ソウル市内バスのストライキによりほとんどのバスが車庫に停まっている。市内バスのストライキ時にバス運行の中断が繰り返され、市民の移動権保障のための『必須公益事業』指定の必要性が提起されている。写真=ユン・デギル記者
ソウル市内バスのストライキによりほとんどのバスが車庫に停まっている。市内バスのストライキ時にバス運行の中断が繰り返され、市民の移動権保障のための『必須公益事業』指定の必要性が提起されている。 [写真=聯合ニュース]
 
市内バスのストライキが発生するたびに、バス運行が事実上全面中断され、市民の移動権を保護するために市内バスも『必須公益事業』として指定すべきだとの声が高まっている。
 
これに対して労働界は、労働者の団体行動権を制限する措置だとして反発しているが、専門家はスト権と市民の移動権が調和する制度の整備が必要だと指摘している。
 
26日、ソウル市によると、昨年3月のソウル市内バスストライキ時の運行率は4.4%にとどまり、今年1月の2日間にわたるストライキ時も運行率は6.8%に過ぎなかった。2025年には釜山・蔚山・昌原でストライキ当日にバス運行率が0%を記録したこともあった。
 
バス運行が停止すると、市民は通勤や通学、病院訪問など日常生活に大きな不便を強いられる。特に地下鉄がない地域では、事実上代替交通手段がなく、市民の被害がさらに大きくなる。
 
必須公益事業とは…ストライキ中にも最低サービスを維持
必須公益事業とは、国民の生命や安全、日常生活に重大な影響を与える公共サービスを指す。現在、鉄道や都市鉄道、航空管制、病院、電気・水道などは、労働組合及び労働関係調整法に基づき必須公益事業として指定されている。
 
必須公益事業に指定されるからといって、ストライキが禁止されるわけではない。労使は必須維持業務協定を通じて、ストライキ期間中にも維持すべき最低業務と必要な人員を定め、国民生活に必須なサービスを継続提供するようにしている。
 
一方、ソウル市内バスはまだ必須公益事業に含まれておらず、ストライキが始まるとバス運行がほとんど停止する事態が繰り返されている。
 
「労働権も重要だが市民の移動権も守るべき」
労働界は必須公益事業指定に反対している。
民主労総公共運輸労組は最近記者会見を開き、「必須公益事業に指定されると、労働者の団体行動権が大きく制限される可能性がある」とし、政府に指定推進の中止を求めた。労組は安全人員の拡充や労働条件の改善、準公営制の構造的問題解決が優先だと主張している。
 
一方、市民はバスも地下鉄と同様に日常生活に必須な交通手段であるため、最低運行は保障されるべきだとの意見を示している。
 
ソウルの江北区に住むある会社員は、「地下鉄はストライキをしても一定の運行があるのに、バスだけがほとんど停止するのは理解できない」とし、「スト権は尊重されるべきだが、市民の通勤まで妨げてはならない」と指摘した。
 
準公営制拡大…最低運行保障の必要性が高まる
専門家は、市内バスが過去の民営制中心から地方自治体が運営を支援する準公営制に変わったことも必須公益事業指定論議の背景だと説明している。
 
準公営制は民間バス会社が車両を運行するが、自治体が路線や料金などを管理し、赤字を財政で補填する制度である。ソウルを含む全国11の地方自治体が実施しており、特別・広域市の支援規模は昨年約2兆4000億ウォンに達した。
 
ソウルバス運送事業組合によると、ソウル市内バスの1日の標準運送原価は2004年の44万ウォンから2023年には86万ウォンにほぼ倍増した。特に人件費の割合は全体原価の75%にまで増加した。このため、市民の税金で運営される準公営制である以上、ストライキが発生しても最低限の公共サービスは維持すべきだとの意見が強まっている。
 
現在、国会には準公営制市内バスを必須公益事業に含める労働組合及び労働関係調整法改正案が提出されている。
 
オ・セフンソウル市長は「必須公益事業指定はスト権をなくすことではなく、市民の基本的な移動権を保護するための最低限の仕組みである」と強調したことがある。
 
専門家は通勤時間帯や代替交通手段が不足している地域を中心に、平常時の運行量の20~30%程度でも維持する方策を検討する必要があると提案している。
 
ただし、労働者の団体行動権が過度に制限されないように、必須維持業務の範囲と最低運行水準を合理的に定め、準公営制の財政透明性の強化やバス会社の管理改善も同時に進めるべきだとの指摘がある。
 
交通専門家は「準公営制改革と市民の移動権保障は互いに代替する問題ではなく、共に推進すべき課題である」と口を揃えている。




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