2026. 07. 28 (火)

アメリカの弁護士が語る英語の物語、イ・チョルジェ弁護士の《英語一文で開く世界》出版

写真=イラン出版提供
[写真=イラン出版提供]

猛暑が続いている。英語にも猛暑を意味する表現がある。「Dog Days」。初めて聞くと「なぜ猛暑が犬の日なのか」と首をかしげる。しかし、この言葉には古代ローマ人が夏の大犬座のシリウスが昇る時期を最も暑い季節と考えた歴史と天文学が隠されている。私たちが普段使う英語の一言にも数百、数千年の文化と文明が染み込んでいるのだ。

アメリカの弁護士イ・チョルジェ(61)が最近出版した《英語一文で開く世界》は、まさにこのような英語の隠れた物語を語る本である。

アメリカの弁護士が英語の本を出したと聞くと、法律英語をわかりやすく説明したり、実用会話を扱った本を思い浮かべることが多い。しかし、この本は全く異なる道を選んでいる。文法や会話よりも歴史や文化、文学と芸術を語る人文教養書に近い。アメリカ留学時代や法曹人としての活動を通じて得た言語経験に、クラシック音楽や世界文化を長年探求してきた著者の視点が加わり、英単語一つから文明の痕跡を読み取る。

イ・チョルジェ弁護士の人生自体も本と同様に多彩である。ソウルで高校を卒業後、アメリカに渡り、テキサス州サムヒューストン州立大学とニューヨークのフォーダム大学で社会学を専攻し、アメリカ大学バスケットボールの名門シラキュース大学法学専門大学院で法学博士(JD)を取得した。その後、ニューヨーク州とワシントンDCの弁護士資格を取得し、国際法律分野で活動しており、現在も韓国とアメリカを行き来しながら国際業務を行っている。

法律は彼の人生の一部に過ぎない。幼少期からクラシック音楽を学んだ彼は、音楽プロデューサーとして活動し、世界的な演奏者の国内公演を誘致したこともある。クラシック音楽だけでなく、1970年代から80年代のポップ音楽や文化芸術全般にも造詣が深く、関連するコラムを継続的に執筆してきた。また、《私もバッハを楽しめるか》《ニューヨークオデッセイ》《歌に刻まれた終わりなき物語》など、音楽と都市、大衆文化をテーマにした著作も出版している。今回はその関心の幅を英語に広げた。

本書は、私たちが日常的に接する英単語や表現を新たな視点で見ることを促す。Bluetoothは10世紀のデンマークの王ハラルド・ブルータント(Harald Bluetooth)のあだ名に由来し、Yahooはジョナサン・スウィフトの《ガリバー旅行記》に登場する人間の欲望を象徴する存在の名前である。ドローン(Drone)、フィッシング(Phishing)、Wi-Fi(ワイファイ)といった現代技術用語も、それぞれ興味深い誕生の背景を持っている。

著者は単に語源を紹介するだけではない。英単語を追いかけるうちに、北欧の歴史やイギリス文化、聖書や古英語、シェイクスピアや世界文学、アメリカ社会やIT産業の発展過程まで自然に繋がる。英語を学ぶ過程が、世界史を読み、文化を理解する旅となるのだ。

アメリカ生活で直接体得した生きた英語の話も本書の魅力である。アメリカでハンドドリップコーヒーを注文する際には「ハンドドリップ」よりも「プアオーバー(Pour-over)」という表現を使うという日常的な例から、感謝祭やブラックフライデー、クリスマスやセントパトリックデーまで、英語圏文化の背景を興味深く説明する。言語をその社会の生活様式と共に理解することでこそ、本当の英語を学ぶことができるというのが著者の考えである。

そのため、本書には文法公式や暗記式学習法はほとんど登場しない。代わりに歴史や宗教、文学や芸術、スポーツや音楽が融合し、英語は一つの人文学となる。英語を初めて学ぶ人はもちろん、長年英語を学んできた読者にも新たな視点を提供する。

イ・チョルジェ弁護士は「英単語一つにも千年の歴史と一つの文明が詰まっている」と述べ、「英語を知れば世界が見え、世界を知れば英語がさらに面白くなる」と語る。

《英語一文で開く世界》は英語を教える本というよりも、英語を通じて世界を読む本である。馴染みのある単語の中に隠れていた意外な歴史や文化を発見する瞬間、英語はもはや試験科目ではなく、人文学の新たな出発点となる。
 
写真=イ・チョルジェ弁護士提供
[写真=イ・チョルジェ弁護士提供]




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