ソウル中央地裁は27日未明、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表の北朝鮮への不正送金など複数の疑惑を巡り、李氏への逮捕状請求を棄却した。証拠隠滅の可能性などを判断した結果、身柄拘束の必要性はないと判断したのだ。
李氏の令状棄却の知らせが伝えられた瞬間、支持者は全員立ち上がって歓呼し、李氏は待機していたソウル拘置前で「人権の最後のとりでという事実を証明してくれた司法府に深い感謝する」と語った。
一方、ソウル中央地裁のユ・チャンフン令状専担部長判事は前日(26日)、李氏に対する拘束前被疑者尋問(令状実質審査)を行い、検察が請求した拘束令状を棄却した。ユ部長判事は「被疑者の防御権保障の必要性程度と証拠隠滅の憂慮の程度などを総合すれば被疑者に対して不拘束捜査の原則を排除するほど拘束の理由と必要性があると見るのは難しい」と令状棄却理由を明らかにした。
主要疑惑に対しては「偽証教唆疑惑は疎明されると見られる」としながらも、「柏峴洞(ペクヒョンドン)特恵疑惑の場合、城南都市開発公社の事業参加排除部分は被疑者の地位や関連決裁文書、関連者らの陳述などを総合すると、被疑者の関与があったと見られる相当な疑いがあるものの、これに関する直接証拠自体は足りない時点で事実関係ないし法理的側面で反論している被疑者の防御権が排斥されるほどだと断定することは難しい」と指摘した。
続けて「対北朝鮮送金の場合、核心関連者であるイ・ファヨン前京畿道平和副知事の陳述をはじめとする現在まで関連資料に従う時、被疑者の認識や共謀有無や関与程度などに関して争いの余地があると見られる」と説明した。
ユ部長判事は前日午前10時8分頃から午後7時25分まで約9時間20分間、特定経済犯罪加重処罰などに関する法律と第3者賄賂などの疑いで令状が請求された李氏の令状実質審査を行った。
李氏側は令状実質審査で、最大野党の代表として有力政治家の身分であるだけに、証拠隠滅や逃走の恐れがなく、容疑全般に対して争う余地が高いため防御権を保障する必要があるという点を裁判所に積極的に釈明したという。
これに対し、検察は令状実質審査の結果と関係なく、李代表に対する在宅起訴に乗り出すという立場だ。
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