サムスン電子がプレミアムスマートフォン「ギャラクシーS10」の企業向け製品を発売する。 「スマートワーク」市場が日増しに大きくなると、セキュリティが強化された企業向けモデルを通じてB2B市場を正照準するという計画だ。
13日、サムスン電子によると、同社は近いうちにスペインでギャラクシーS10の企業向け製品を披露する。 サムスン電子はすでに現地の顧客会社を確保していることが確認された。 スペインを皮切りに、欧州の他の国はもちろん、米国などでも順次発売する予定だ。
今回披露する企業向け製品は一般モデルやハードウェアの面で異なる点はない。 ただ、企業の情報流出を最小化できるよう、セキュリティソリューションが大幅に強化された。 サムスン電子独自のセキュリティプラットホーム「KNOX」およびエンタープライズ用モビリティー管理ファームウェア「E-FOTA」などが適用されたのが特徴だ。
これを通じて役員や従業員らのスマートフォンのアップデートやデータの暗号化はもちろん、遠隔管理も容易に進められるようになる。 社内の無線インターネットに接続する場合、データの外部転送や画面キャプチャーを遮断することも可能だ。
機器に設置されるアプリケーションの危険度を分析し、特定アプリの設置を事前に防ぐこともできる。 企業の外部から機密文書などをメールで送信する場合、VPNを通じて安全な通信を提供する機能もある。
先立って、サムスン電子は2017年「ギャラクシーノート8」を通じて初めてエンタープライズエディションを公開したことがある。 昨年には「ギャラクシーS9」と「ギャラクシーノート9」もそれぞれ企業向けモデルを披露した。 特にギャラクシーS9の場合、オランダ空軍と2年間の供給契約を締結するなど成果を出した。
このように最近数年間、サムスン電子が企業向けスマートフォン市場の攻略に力を注いだのはB2B市場の成長のためだ。 成長をけん引しているのは最近のモバイルセキュリティトレンドの変化だ。 役員や従業員の個人所有の携帯電話に別途のセキュリティソフトを設置する「BYOD(Bring Your Own Device)」方式から、企業が業務用スマートフォンを一括購入して従業員に配布する「CYOD(Choose Your Own Device)」形態に進化しているのだ。
このため、端末機とセキュリティソリューションを統合提供するMDM(Mobile Device Management)市場も爆発的に拡大している。 特にB2B市場の特性上、多数の機器を一度に販売することが可能であり、一度確保した顧客社は容易に変わらないという点で、安定的な需要を創出できるという点もスマートフォンメーカー各社にさらに魅力的な部分だ。
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