不安定な国際情勢の中、韓日経済共同体の構築が重要視されている。その具体的な方策として韓国の「包括的および先進的な環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)」への加盟議論を進めるべきだという意見が高まっている。
今月20日に東京で開催された「第58回日韓経済人会議」では、双方の経済人約250人が集まり共同声明を採択した。声明では「CPTPPは世界規模の多国間経済連携における重要な枠組み」とし、韓国の加盟に向けた具体的な検討の進展と、その実現に向けた日本の支援を期待するとともに、両国の努力を強く支持すると強調した。
韓日の経済界は、韓国のCPTPP加盟が経済共同体を実現する最も現実的な方法であるという認識を共有している。元日本のTPP交渉総括調整官である渋谷和久・関西学院大学教授は「二国間の直接的な経済共同体議論は政治的に敏感な問題」とした上で、「すでに加盟している日本と、加盟を望む韓国が多国間の枠組みの中で協議を進めれば、自然と協力を深めることができる」と説明した。
また、CPTPP加盟を通じて韓日の「ベンチャー・スタートアップ同盟」を強化できるという見方もある。近年、韓国のスタートアップと日本の大手企業との協業、あるいは韓国の大企業による日本の有力技術ベンチャーの掘り起こしなど、交流が活発化している。プラットフォームに強みを持つ韓国と、素材・部品・装置に強い日本の技術ベンチャーが、CPTPPの投資・知的財産権保護ルールを通じて結びつけば、グローバルな巨大資本に対抗できる規模への成長が期待できる。
具滋烈(ク・ジャヨル)韓国経済協会長は記者会見で「世界的に経済のブロック化が進む中、日本とはFTAが締結されていない状態であり、韓国政府もCPTPP加盟を前向きに検討していると認識している」と述べた。日本側の小路明善会長も「韓国が公式に申請すれば、日本の政治・経済界も積極的に支援する」と応じた。
ただし、先日の日韓首脳会談ではサプライチェーンやAI、エネルギーなどの経済安全保障が中心となり、CPTPPに関する議論は見送られた。CPTPP加盟には農水産物市場の開放や福島産食品への規制撤廃といった敏感な懸念事項が絡み、全加盟国の満場一致の同意が必要となるため、両国政府は比較的合意形成が容易な議題に集中したとみられる。
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