SKテレコム(SKT)がこれまでビッグテックの領域とされてきた人工知能(AI)エージェント市場に挑戦する。 単に国内サービスの発売を超え、今年3月に米国市場にサービスを披露し、2026年に全世界にサービス範囲を拡大する方針だ。 移動通信会社だけが提供できる利用者価値を基に、ビッグテックがカバーできない隙間市場を中心に影響力を拡大し、AI市場で影響力を拡大するというのがSKT側の計画だ。
SKテレコムは7日(現地時間)、CES 2025のSKグループブースで記者懇談会を開催し、グローバル向けの個人AIエージェント「Aster(A*)」を年内に米国市場に発売すると明らかにした。 具体的に3月にベータサービスを開始し、今年下半期に正式発売することが目標だ。 来年は韓国を含む全世界にサービス範囲を拡大する方針だ。
米国でまず事業を始める理由について、Aster事業を総括するSKTのチョン·ソクグンGPAA事業部長(副社長)は“世界最大市場である米国で小さな成功事例でも作ってこそ、現在AI市場を主導するビッグテックとの協力の道が開かれる”とし、“顧客ペインポイント(要求事項)が似ている韓国と違って、米国は顧客ニーズとペインポイントが非常に多様な困難があるが、利用者リサーチ組織などを米国に構成し、韓国開発チームと協力してAIエージェント市場で有意義な成功事例を作る”と答えた。
Asterは現代人の忙しい日常を効率的に管理するAIエージェントサービスだ。 △計画(Planning) △実行(Execution) △上記(Reminders) △助言(Advice)の4つの機能を中心に、利用者が聞く前に行跡を管理する秘書の役割をする。
Asterは利用者の曖昧だったり複雑な要求にも自然な対話を通じて意図を明確に把握し、実行可能な計画を段階的に立ててくれるのが特徴だ。 例えば、ラスベガスに出張に来た人が「最終日に何の計画もないのに何をしなければならないのか」と尋ねると、ショッピングとグルメ、公演観覧などの提案をして利用者のニーズを把握し、それにともなう適切な計画を立ててくれる。 利用者が公演観覧を希望する場合、適合した公演を推薦し、公演場所周辺の食堂と交通便まで詳しく紹介する。
Asterは単純に一般アプリを越え、各日程に対するレビュー確認と予約、決済まで一度に実行するのが目標だ。 このため、グローバル移動通信会社を含め、多様な外部業者との協力を強化するというのがSKT側の構想だ。
チョン副社長は“加入者に多様なオン·オフライン特典を提供できるという移動通信会社の強みを最大限生かし、各国利用者の状況に最適化したAIエージェントサービスを作るのがAsterの目標”とし、“ビッグテック、スタートアップなどAIエージェント事業をしようとする競争会社が多いだけに、グローバルテルコ(通信会社)ネットワークなどパートナー会社と共に速度感をもって事業を推進し、成果を出す計画”と説明した。
Asterは予定された計画状況を多様な形で知らせ、利用者が日程を逃さないようにし、能動的で適切な提案で利用者の生活を豊かにするものと期待される。
SKT関係者は“利用者とAIエージェント間の疎通を通じて「解答」を見つけることがライバル会社のAIサービスと最も大きな差別点”と述べた。
SKTはAsterを通じてAI生態系の拡張にも速度を上げる。 大規模なAIサービス需要が必要なビッグテック、合理的な価格のAIサービス供給を望むテルコ、新しいビジネス機会を作ろうとする外部開発者がAsterというAIハブで共存するようにする方針だ。 これに対し、SKTは生成AI基盤の米国対話型検索サービス「Perplexity」をAsterに搭載するなどのパートナーシップを推進中だ。
チョン副社長は“当分の間、収益モデル確保を通じた売上拡大より、利用者拡大で意味のあるサービスを作り、ビッグテックがSKTとAsterをAIパートナーとして見られるよう市場影響力を確保することに注力する”と述べた。
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