LG電子が「LGシンキュー」を前面に出し、スマートホームプラットフォーム事業を拡大する。 既存のLGシンキュー事業領域をB2C(企業-消費者間取引)を越え、B2B(企業間取引)まで拡張し、家の中を越えて多様な商業空間に広げるという戦略だ。
LG電子のチョン·ギヒョンプラットフォーム事業センター長(副社長)は11日(現地時間)、世界最大技術展示会「CES 2024」が開かれた米国ラスベガスコンベンションセンターで記者懇談会を開き、“LGシンキューが単純に革新的な顧客経験を伝達することから進んで、本格的に収益を創出するプラットフォームになれるようビジネスを高度化する”とし、“LGシンキューは一般顧客に高度化した便宜性を提供することを越え、プラットフォーム事業者、デバイスメーカー、建設会社などサービス供給者の全てを満足させる事業に拡張する”と述べた。
◆「LGシンキューAPI」事業を本格的に推進…生態系拡張の加速化と未来の成長動力確保
LG電子は今年、「LGシンキューAPI(Application Programming Interface、アプリケーション開発環境)」事業を本格化する。 これまで築いてきたスマートホームの経験とソフトウェア技術力を前面に押し出し、LGシンキューのさらなる未来の成長動力を確保するという戦略だ。
APIとは、特定のアプリ(プラットフォーム)やシステムの情報を他のアプリ(プラットフォーム)でも活用できるよう、データ入出力方式を標準化したインターフェース(交換体系)を意味する。 すなわち、プラットフォームの詳しい駆動方式を全て知る必要なく、特定アプリの情報を他のアプリでも簡単に利用できるように連結輪の役割をする。
代表的に、地図アプリのAPIが公開された後、友人探し・不動産情報など数百つの新規サービスが創出された事例がある。 またOTT企業がAPIを公開すると、外部開発者はこれを利用して顧客の好みを考慮した映画推薦アルゴリズムを作ったりもした。
LG ThinQのAPIを公開して事業化すれば、LG電子が供給する製品を基盤に多様な機能、サービスとデータを個人・企業の誰もが必要な目的に応じて活用することができ、生態系拡張が容易になる。
例えば、建物管理業者はLGシンキューAPIを利用して建物に設置されたLG電子の空調システムを遠隔で制御・管理するシステムを独自構築したり、LGシンキューAPIからLG電子空調システムの故障診断および予測、省エネなどの付加サービスを受けて運営効率性を高めることができる。
また、LG電子はwebOS(独自のスマートTVプラットフォーム)が搭載されたTVやUP家電(購入後も機能をアップグレードする家電)のように家電製品自体にOS(運営体制)導入を増やし、外部開発者がアプリの形でスマートホームプラットフォーム生態系に簡単に参加できるようにする予定だ。 洞察力のある個人・企業の革新アイデアと融合すれば、差別的顧客価値を創出し、結局、バリューチェーンの側面でLG電子にも得になると見ている。
チョン·ギヒョン副社長は“LGシンキューに集約された技術を外部に公開し、誰もが簡単にLGシンキュー生態系に参加できるようにする”とし、“生態系が拡張されるほど顧客が経験することになるスマート空間は家を越え、コマーシャル・モビリティ・仮想空間まで拡張され、ここに持続進化するAI技術を適用すれば、サービス経験も革新され、顧客が真のスマートライフを享受できる”と述べた。
◆LGシンキューの「経験パッケージ」ローンチング…「シンキューホーム」サービス拡大
LG電子はLGシンキューを機器連結統合制御の観点からAI基盤のオーダーメード型顧客経験の観点に進化させている。
今年上半期、LGシンキューで「経験パッケージ(仮称)」販売事業を推進する計画だ。 経験パッケージは顧客が日常の中で感じたペインポイント(顧客が不便を感じる地点)や期待していたスマートホームライフを振り返り、家電・IoT・センサーなどを自由に選択し、各自の空間を好きなように(As You Wish)変えられるよう支援する。
例えば、快適な室内環境を希望する顧客は個人が保有している家電およびIoT機器を確認した後、追加でスマート機器(ドアセンサー、温湿度センサーなど)、ハブなど必要な製品を選んでパッケージで構成し注文すれば、配送・設置・アプリ連動サービスを一度に提供される。 その後、LGシンキューで提供される「経験パッケージ」専用スマートルーチンを通じ、希望する時点で室内環境や雰囲気を自動化することができる。
ホームネット事業者と協力し、マンションに居住する顧客を対象に「LGシンキューホーム」サービス事業も拡大する。 現在、シンキューホームが適用された18のマンション団地の住民は、LGスマート家電はもちろん、団地内に構築されたスマート照明、冷暖房システム、エレベーター呼び出しおよびコミュニティ施設予約まで、LGシンキューアプリ一つで全て便利に利用できる。 LG電子は既存のマンション団地を含め、今年300団地・20万世帯以上に事業を拡大する方針だ。
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