サムスン電子が2022年まで3㎚(ナノ)半導体の量産を公式化した。 攻撃的な投資を通じて、グローバルファウンドリ(半導体委託生産)1位の台湾TSMCを追いつくという意志を表わしたものと分析される。
19日、業界によると、サムスン電子のパク・ジェホンファウンドリ事業部副社長は最近、協力会社の開発者たちと技術動向を共有するイベントで、"2022年まで3ナノの量産に入る"と明らかにした。
半導体ナノ工程は数字が小さくなるほどもっと細密な工程を実現するという意味だ。 現在はファウンドリ会社のうち、サムスン電子とTSMCだけが5ナノ技術を具現できる状態だ。
パク副社長はまた、"競争力のあるシステムオンチップ(SoC)開発のために市場の動向に積極的に対応し、設計障壁を低くするため、最先端プロセスポートフォリオを持続革新するつもり"とし、"パートナーとの緊密な協力で、ファウンドリ生態系を強化する"と述べた。
サムスン電子が3ナノ工程計画を公式化したのはTSMCをけん制するためのものと受け止められる。 TSMCは2022年下半期に3ナノ、2024年に2ナノ半導体の生産を目標にしている。 サムスン電子がTSMCの目標時期を考慮して日程を少し早めたのだ。
TSMCは現在、グローバルファウンドリ市場で占有率の半分以上を占め、独走している。 市場調査会社のトレンドフォースによると、昨年3四半期の世界ファウンドリ市場占有率でTSMCは53.9%で1位、サムスン電子は17.4%で2位を占めた。 サムスン電子とTSMC間の格差が大きい状況だ。
サムスン電子はTSMCを追撃するため、攻撃的な技術投資をするという計画だ。 サムスン電子は5月、メモリ半導体ラインがある平澤(ピョンテク)2工場(P2)に10兆ウォンを投資し、極紫外線(EUV)基盤のファウンドリラインを構築すると発表した。
唯一の海外ファウンドリ拠点である米国テキサス・オースチン工場でも最近、大規模な採用が行われ、追加投資に関する予測も出ている。
ファウンドリ事業と関連した成果も続いている。 サムスン電子は今年に入ってIBM、エヌビディア、クアルコムなどのチップを引き続き受注するなどグローバルファウンドリ市場での立地を広げている。
これに対応しようと、先月には李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長が新型コロナの状況の中でもオランダ半導体装備会社であるASMLを訪れ、EUV露光装備の供給を議論したりもした。 EUV露光装備は半導体超微細工程のために必須的な装備だ。
一方、市場調査会社のトレンドフォースは今年、新型コロナの拡散にも、グローバルファウンドリ売上が前年より23.8%増加するものと予測した。 これは最近10年間で、最も高い水準の成長率だ。
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