「入試シーズンの新型インフルエンザの対応は、いかに」
韓国国内と同様に、日本国内でも新型インフルエンザが猛威を振るっている。入試シーズンの到来が目の前に迫っている中、感染した受験生に追加試験の実施に対し、都道府県教育委が対応に苦慮している。
高校入試では、試験の公平性を保つために、従来の1回限りの試験を実施する自治体がある一方で、生徒や保護者の不安を取り除くために来年限定で追加試験を容認するところもある。また、大学入試では、文部科学省が受験機会の確保のため追試などを実施するよう求めているが、受験生の多い私立大では、日程や会場の確保、追試問題の作成など課題は多いため、各教育当局は入試で難題を突き付けられた格好だ
高校入試において、福井県教委は21日、「新型インフルエンザに感染した生徒がいても追試験はしない」との方針を示した。高校教育課は「本試験と追試験で得点差が生じた場合に選考が難しい」と話す。感染者は、他の体調不良を抱える受験生と同様に別室で受験させる考えだ。
東京都は検討中としながらも、「約170校近くが一斉に実施するので、(追試験は)学校行事などの日程的なこともあり難しい」(高等学校教育課)と説明する。大阪府も「試験から合格発表まで1週間しかなく日程的に厳しい」(高等学校課)としている。
一方で島根県教委は「生徒や保護者の不安感を払しょくしたい」として、救済策として来年に限り追試験を行うことを発表した。感染が疑われる生徒は1週間後に別に作成した試験を受ける。今月14日の発表後、県教委には他県の入試担当者から問い合わせの電話が次々とかかってきているという。
こうした中、文部科学省によると、対応を検討中と言う、自治体が今のところ大半という。
しかし、同省児童生徒課は「大学入試センター試験などと違い、あくまで実施主体は都道府県。指針などで統一的な指示をするのは難しい」と話している。
また、河北新聞の報道によると、東北最大の私大、東北学院大は受験生が毎年1万人近くが受験する上に、一般入試の会場は、北海道から東京まで10都市で実施するために、悩みが尽きないと報じている。
東北の各大学が、新型インフルエンザに受験生が感染した場合の入試の対応をどうするか、頭を悩ませている。文部科学省は受験機会の確保のため追試などを実施するよう求めるが、受験生の多い私立大では、日程や会場の確保、追試問題の作成など課題は多い。「新型を特別扱いするはどうか」といった声もあり、各大学は入試で難題を突き付けられているとのこと。
東北最大の私大、東北学院大(仙台市)は現在、追試について検討を進めているが、受験生は例年1万人近くに上り、一般入試は北海道から東京まで10都市で実施するため、悩みは尽きない。
「追試の日程の調整や試験会場の確保、試験監督の教職員の派遣まで、手配は容易ではない」と総務部。医師の診断書の提出を求める余裕のない場合、どう感染を確認するかも課題に挙げる。
文科省は「新型インフルエンザ感染を自己責任と突き放すわけにはいかない」と今月上旬、追試方法の指針をまとめた。センター試験は追試を2週間後に実施。各大学の追試方法として、幾つかの試験日程を一括して新たに試験日を設け、臨時募集する方法などを例示した。
東北大などの国公立大は「受験生が混乱する事態を避けるため」(国立大学協会)、指針に沿って統一した対応を取る方向とみられるが、受験生が多く、入試パターンが多岐にわたる私立では対応も分かれる。
東北工業大(仙台市)は、23日のアドミッションオフィス(AO)入試で、回復が見込まれる1週間後の30日に追試を実施する。受験生が医師の診断書を提出して追試を申請し、一般入試でも同じ方法を採り入れる。
東北福祉大(仙台市)も、全日程で追試を検討し、来場した時点で感染の心配のある受験生を隔離するため、別室を確保する予定だ。
一方、「現時点では追試を実施しない方針」というのは東北芸術工科大(山形市)。入試日程が細かく、実技試験での追試が難しいほか、学内では「季節性インフルエンザでは追試を実施しておらず、新型を特別扱いしすぎる必要はない」との意見も強いという。
受験できなかった場合は、受験料の追加支払いなしで、次の日程の試験の出願に振り替えられる措置などを検討し、受験機会を確保する方針だ。
亜洲経済= キム・ジェファン記者 kriki@ajnews.co.kr