国際通貨基金(IMF)が今年の韓国の経済成長率を以前の見通しと同じ2.3%と予想した。また米国や世界各国の経済成長率の見通しは上方修正した反面、ユーロ圏の成長率の展望値は下方修正した。
企画財政部は16日、IMFがこのような内容を盛り込んだ「4月の世界経済展望(WEO)」を発表したと明らかにした。
これに先立ってIMFは昨年7月、今年の韓国の経済成長率を2.4%と展望した後、11月には2.2%に下げた。以後、1月のWEO修正値を通じて2.3%に上方修正し、今回も同じ水準を維持した。
IMFが見通した韓国の成長率は、他の機関に比べて高い水準である。韓国政府と韓国開発研究院(KDI)、経済協力開発機構(OECD)、アジア開発銀行(ADB)などは2.2%を予想しており、韓国銀行は2.1%の成長率を見通した。
一方、IMFは世界経済成長率を従来より0.1%ポイント上方修正した3.2%と予測した。物価下落と堅調な民間消費などで世界経済が良好な回復傾向を見せるだろうと予想したためだ。ただ、中東紛争など地政学的リスクと高金利の影響で2000年から2019年まで年平均成長率(3.8%)には及ばないと予想した。
韓国と米国、日本など先進国グループ41ヵ国の成長率は1.7%と予想された。これは前回の見通しより0.2%ポイント高くなった数値だ。特に米国の経済成長率は従来より0.6%ポイント上昇した2.7%と予測した。日本は前回の展望と同様に0.9%成長すると予想した。一方、ユーロ圏の成長率は主要国の消費心理が悪化すると予想し、0.1%ポイント下方修正した0.8%と予測した。
中国やロシアなど新興途上国155ヵ国の成長率は、従来の展望より0.1%ポイント高い4.2%と見込んだ。ロシアは国防支出と民間消費が拡大し、1月の予測より0.6%ポイント高くなった3.2%成長が予想される。ブラジル(2.2%)とインド(6.8%)も成長率を上方修正したが、中国は従来と同じ4.6%を維持した。
IMFは「世界で重要な選挙が相次いでおり、財政刺激拡大や早期金利引き下げ、生産性向上、成功的な構造改革推進などは成長率を高める上方要因」としながらも「地政学的リスクの高まりと高い負債、中国景気鈍化などは成長率を制約する恐れがある」と分析した。
<亜洲日報の記事等を無断で複製、公衆送信 、翻案、配布することは禁じられています。>