2026. 10. 07 (水)

上田総裁「基調物価2%に接近…追加金利引き上げを継続」

  • 「金融環境は依然として緩和的」…追加引き上げの時期・速度は見通し・リスクを点検して決定

  • 中東・AI需要・為替が物価上昇リスク…「基調物価2%前後の安定がより重要」

上田和夫日本銀行(BOJ)総裁の写真EPA連合ニュース
上田和夫日本銀行(BOJ)総裁[写真=EPA連合ニュース]


上田和夫日本銀行(BOJ)総裁は、基調的な物価上昇率が目標値である2%に近づいているものの、金融環境は依然として緩和的であるため、追加金利引き上げを継続する方針を再確認した。ただし、追加引き上げの具体的な時期や速度については示さず、日本銀行の経済・物価見通しが実現する可能性とリスク要因を点検しながら決定すると述べた。

上田総裁は6日、全国証券大会の挨拶で「経済・物価・金融状況に応じて、政策金利を引き上げ、金融緩和の程度を調整していく」と述べた。特に、基調的な物価上昇率を2%前後で安定させることが以前より重要になったと強調した。基調的な物価上昇率が2%を上回るリスクが現実化し、その後の経済に悪影響を及ぼす状況を防ぐ必要があると説明した。基調的な物価上昇率は、一時的な要因を除いた物価の流れを指す。

日本経済については、中東情勢の影響で一部に不振な動きが見られるが、緩やかな回復傾向を維持していると評価した。グローバルな人工知能(AI)関連需要の増加に支えられ、輸出は再び増加し、企業利益も高水準を維持していると説明した。先月1日に発表された9月の短観(全国企業短期経済観測調査)の企業業況判断も「良好な水準」と評価された。設備投資は建設費の上昇の影響を受けているが、増加傾向を続けていると見ている。個人消費も消費者心理は依然としてやや弱いが、雇用・所得条件の改善に支えられ、堅調な動きを見せていると診断した。

上田総裁は物価上昇圧力も続いていると診断した。原油価格の上昇や円安、AI関連需要の拡大などの影響で、企業物価が高い水準の上昇を続けており、こうした圧力が消費者物価に波及し始めていると説明した。賃金引き上げ分を販売価格に反映しようとする動きも続いているとした。中長期的な期待インフレ率も上昇しており、消費者物価の基調的な上昇率は2%に近づいていると評価した。このように、日本経済と物価は日本銀行が経済・物価見通し報告書で示してきた見通しに大体合致する動きを見せていると述べた。

経済・物価見通しを巡るリスク要因としては、中東情勢やAI関連需要の拡大、為替変動を挙げた。これらの要因が日本経済と物価に与える影響を注意深く見守る必要があるとした。その上で、基調的な物価上昇率が2%の目標を上回るリスクがあると明らかにした。

上田総裁は、基準金利を年1.25%に引き上げた先月の引き上げ以降も「緩和的な金融環境が維持されているため、経済活動を確実に支える」と述べた。続けて「2%物価安定目標の持続的かつ安定的な実現という観点から、適切に金融政策を運営する」と語った。

日本銀行は、今月29日から30日にかけて金融政策決定会議を開き、追加金利引き上げの是非を議論する予定である。





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