2026. 09. 11 (金)

日本の若者の金融資産格差が拡大

  • 30歳未満の有価証券保有額が10年で5倍に増加

  • 20代のNISA口座保有率は4人に1人

写真=ゲッティイメージバンク
[写真=ゲッティイメージバンク]


日本において、若者を中心に金融資産の格差が拡大している。非課税の投資制度の普及と株価の上昇に伴い、若年層の平均有価証券保有額は大きく増加したが、同じ世代内での資産格差はさらに広がった。賃金水準によって投資に使える資金が異なる上、時間や情報が不足しているため、投資を始められない若者も少なくない。若い時の投資余力の差が長期的な資産格差に固定化される懸念が高まっている。

9日、ニッケイによると、日本総務省の全国家計構造調査によれば、30歳未満の平均有価証券保有額は2014年の16万円(約140万円)から2024年には79万円(約690万円)に約5倍増加した。この調査は5年ごとに全国約9万世帯を対象に実施される。

しかし、平均保有額が増加したからといって、若者の資産が均等に増加したわけではない。金融資産保有額の不平等度を示すジニ係数は、2024年に18〜24歳が0.718で、すべての年齢層の中で最も高く、25〜34歳が0.682で続いた。ジニ係数は1に近いほど格差が大きいことを意味する。この2つの年齢層のジニ係数は、2019年よりそれぞれ0.017、0.005高くなった。全年齢層の金融資産ジニ係数も同期間に0.664から0.678に上昇した。

日本の家計の金融資産は2025年度末に約2400兆円に達し、過去最高を記録した。このうち、株式・投資信託は564兆円で、全体の23.6%を占めている。これは、いわゆる「バブル期」と呼ばれる1980年代後半から1990年代初頭と同等の割合である。日本内閣府は経済財政白書で、金融資産増加の主な要因として株価上昇による評価益の拡大を挙げている。

投資余力を左右する所得にも差がある。市場調査会社デイコクデータバンクによると、今年4月の入社者の月初任給が25万円以上の企業の割合は、大企業が30.0%であるのに対し、中小企業は17.0%にとどまった。2024年の可処分所得ジニ係数も25〜34歳が0.256で、35〜44歳の0.252よりも高かった。労働年齢層では一般的に年齢が上がるほど所得格差が大きくなるが、この2つの年齢層では逆の結果となった。

このような投資余力の差は、長期的な資産格差につながる可能性がある。ニッケイは、金融資産格差が所得格差よりも縮小しにくいと指摘している。実際、全年齢層の可処分所得ジニ係数は2019年の0.288から2024年には0.286にわずかに低下したが、同期間の金融資産格差は逆に拡大した。

投資収益に税金をかけない少額投資非課税制度(NISA)も、若者層には十分に普及していない。日本金融庁によると、昨年末のNISA口座は約2821万口座で、そのうち20代が保有する口座は約337万口座だった。口座保有率は20代人口の4人に1人程度で、30・40・50代がそれぞれ3人に1人であることと比較しても低い。

口座を開設しても、実際に金融商品を購入しない場合もある。ニッケイによると、昨年末時点で20代が保有するNISA口座のうち35.7%は1年間の購入実績がなかった。20代の口座保有率が26.4%であることを考慮すると、昨年NISAで金融商品を購入した人は20代人口の約17%と推定される。

障害は金銭だけではない。ニッケイの取材に応じた東京の20代の会社員は、年収が約600万円で投資余力はあるが、「価格変動に気を使いたくないし、金融商品をじっくり調べる余裕もない」と語った。資産運用会社セゾン投信が昨年、投資しない20〜30代を対象に行ったアンケートでも、どの商品を選べばよいか分からないという回答が最も多かった。時間が不足している、または投資の勉強に疲れたという回答も目立った。第一生命資産運用経済研究所のテイ・ミサ主任研究員は、金融機関が口座開設だけでなく、商品選択や積立投資設定まで支援し、若者が投資を始められるようにする必要があると提言している。

より多くの若者が資産を築くためには、投資制度の普及とともに、所得基盤を固める必要があるとの指摘がある。ニッセイ基礎研究所の野村明宏主任研究員は、ニッケイに世代間の賃金格差が縮小する中で資産形成は進展したが、各世代内では金融資産格差が拡大したと分析した。続けて、同じ世代内の格差がさらに広がるのを防ぐためには、「正規職・非正規職の同一労働同一賃金が必要である」と述べた。





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