時代の変化を考慮すれば必要な措置である。安全保障の概念はすでに軍事や外交の領域を超えている。半導体や人工知能(AI)、バッテリー、バイオ、宇宙、量子技術、重要鉱物と供給網が国家安全保障を左右する。特に国家背後のサイバー攻撃は、攻撃主体を確認するまでにかなりの時間を要する。背後が確定した後でなければ国家情報院が動けないのであれば、情報機関の存在理由自体が弱まるしかない。
2月に国会を通過した「スパイ法改正案」も同様の文脈である。この改正案によってスパイ罪の適用対象が従来の「敵国」から「外国及びこれに準ずる団体」まで拡大された。北朝鮮だけでなく「友邦国」のスパイ行為も処罰できるようになり、国家情報院の防諜活動の範囲が広がる基盤が整った。
しかし、最近相次いで発生した国家情報院に関連する疑惑は「情報機関の黒歴史」を想起させるに十分である。
第2次総合特検は先月19日、12・3非常戒厳に関連して、趙太庸前国家情報院長と洪章源前1次長など当時の国家情報院の政務職4名を裁判にかけた。特検は「戒厳状況において国家情報院が大統領室の要求に備えて『安全保障危害勢力』数百名の名簿を準備した事実を確認した」とし、「国家情報院が戒厳に積極的に同調した状況を確認した」と明らかにした。
民間人監視の疑惑も浮上した。尹建永民主党議員は先月20日、尹錫悦政権下で国家情報院が「北朝鮮影響力工作対応TF」を設立し、政治家や労働・市民社会の関係者の動向を把握していたという疑惑を提起した。
国家情報院は先月25日から大規模な監察に着手した。しかし「セルフ調査」で終わらせるにはこの問題は非常に重大である。2020年に国家情報院の政治介入を防ぐために職務範囲から「国内情報」を削除したにもかかわらず、中央情報部や国家安全企画部で行われたことが再び起こった。
結局、「国家情報院外の監視体制」が必要であるという結論に至るしかない。まず、国会の監督権を実質的に強化する必要がある。現在も国会情報委員会が国家情報院を監督しているが、国家情報院が提出する資料や説明に依存する限界がある。国会に情報機関を常時監督する専門人材を置き、一定の要件の下で国家情報院の情報活動と予算を直接検証できるようにすべきである。
市民社会の役割も拡大すべきである。国家情報院が扱うすべての機密を市民社会に公開しようという話ではない。国家安全保障のために保護すべき情報は当然に保護されるべきである。それに代わり、国家情報院の権限拡大や予算、国内情報活動の適法性、基本権侵害の可能性について市民社会が問題を提起し、これを検証できる構造を作るべきである。
独立した外部監督機関の設置も検討する必要がある。実際、市民社会では国会情報委員会とは別に専門家が参加する「情報機関監督機構」や「情報監察官制度」を導入すべきだと主張してきた。
国家情報院の権限強化自体に反対する理由はない。しかし、権限が大きくなれば監視も強化されるべきである。国家情報院は政権の情報機関ではなく「国家の情報機関」であるからだ。強力な外部監視だけが国家情報院の政治介入の悪循環を断つ方法である。
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