2026. 06. 30 (火)

セアグループの業績に見る異なる戦略と競争力

  • セアグループの安定化にも業績は分かれる

  • イ・テソンのセアベスティル、特別鋼の好調で成長

  • イ・ジュソンのセア製鋼、米国の関税影響で悪化

イ・テソン セアホールディングス副社長(左)とイ・ジュソン セア製鋼持株会社副社長(右)
イ・テソン セアホールディングス代表(左)とイ・ジュソン セア製鋼代表 [写真=セアグループ]
セアグループのサチョン経営には明暗が分かれている。イ・テソン社長が率いるセアベスティル持株会社は特別鋼を中心とした事業の高度化により安定した成長を続けている一方、イ・ジュソン社長が率いるセア製鋼持株会社はアメリカの関税などの外部要因に直面し、経営負担が増加しているとの評価がある。

29日、業界によると、今年第1四半期のセアグループ内の二つの持株会社の業績には明確な温度差が見られた。セアベスティル持株会社は連結基準で売上9676億ウォン、営業利益307億ウォンを記録し、前年同期比で売上は7.5%、営業利益は69.8%増加した。

一方、セア製鋼持株会社は売上9919億ウォンで4.7%増加したが、営業利益は267億ウォンで60.1%減少した。当期純利益も82億ウォンで86.2%縮小した。売上規模は似ているが、収益性では明暗が分かれた形である。

両社の明暗は「事業ポートフォリオ」によって分かれた。セアベスティル持株会社は中国産の低価格輸入品の流入やグローバルな輸出環境の悪化など厳しい経営環境の中でも、積極的な営業活動と高付加価値製品中心の販売戦略により収益性を引き上げた。自動車用特別鋼にとどまらず、防衛産業や原子力、航空宇宙など高付加価値市場へ事業領域を拡大し、安定した収益基盤を構築したことも業績改善につながったとの評価がある。

未来の収益源確保にも加速をかけている。セアベスティル持株会社はアメリカの特別合金(SST)生産拠点を中心に航空宇宙素材市場への本格的な進出を進めるとともに、防衛産業や原子力用特別鋼の供給拡大を通じて高付加素材企業への転換を推進している。単なる鉄鋼生産を超え、製品ポートフォリオの多様化戦略を通じて市場の不確実性に対する対応力を高めるという戦略である。

一方、セア製鋼持株会社は北米のエネルギー用鋼管(OCTG)を中心に成長してきた事業構造が最近の外部要因に足を引っ張られている。アメリカ市場への依存度が高いため、アメリカの関税政策や通商環境の変化、グローバルなエネルギー投資の鈍化が業績に直接的な影響を与えた。

実際、セア製鋼の対米輸出比率は全体売上の約30〜38%程度で、国内鉄鋼会社の中でも高い水準にある。市場では、セア製鋼が長期的にグローバルエネルギーインフラ市場の拡大戦略を維持しつつ、アメリカ依存度を低下させることが課題になると見ている。

セア製鋼持株会社は洋上風力を次世代の成長軸として位置づけ、関連事業への投資を拡大している。今年初め、イギリスの洋上風力基礎構造物生産法人であるセアウィンド(SeAH Wind)に700億ウォンを追加投資し、ヨーロッパの洋上風力市場に本格的に進出したのが代表的な例である。現在、セアウィンドは生産安定化段階にあり、短期的な業績貢献度は限られているが、今後ヨーロッパの洋上風力プロジェクトが本格化すれば、新たな成長動力として位置づけられるとの期待が寄せられている。

ある業界関係者は「セアグループのサチョン経営は大きな騒音もなく安定的に続いているが、同じ鉄鋼業を営む以上、市場では二社を比較せざるを得ない」と述べ、「業況が良い時には事業間の違いが大きく表れなかったが、市場の不確実性が増すにつれて、事業体質とポートフォリオ競争力が業績を左右することになる」と語った。



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