2026. 06. 30 (火)

書籍を楽しむ人々…学習だけのAIにはわからない

  • ソウル国際図書展の賑わい

  • 18カ国538社…416プログラム

  • 『読書は静か』の偏見を打破し、書籍の楽しさを味わう

  • 出版社スタッフの書籍推薦『ブックマカセ』

  • 手書きウェイトゾーンなど多様なコンセプト


25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。写真=ユン・ジュヘ記者
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。 [写真=ユン・ジュヘ記者]

人工知能(AI)が文章を学習する一方で、人間は書籍を楽しむ。

25日に開催されたソウル国際図書展は「書籍を楽しむ人々」で賑わった。「読書は静か」という偏見を打破し、訪問者たちは出版社が展示したユニークで個性的なブースの間を忙しく行き来し、色とりどりの書籍を手に取り、ページをめくった。見て、笑い、話し合った。文章を学ぶことしかできないAIには理解できない書籍がもたらす多様な楽しみ、それが書籍の味である。

この日出会ったハン・ヘウンさん(23)は、昨年に引き続き今年も図書展を訪れた。彼は「昨年がとても楽しかったので、今年もまた来た」と語り、「本当に好きでたくさん読むが、一か所で多様な書籍に触れることができるイベントはあまりない」と述べた。続けて「自分の好みを超えた新しい書籍に出会える点もとても良い」とし、「楽しい」と語った。
 
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。写真=ユン・ジュヘ記者
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。 [写真=ユン・ジュヘ記者]
今年の図書展のテーマは「人間宣言 ホモ・ドゥドゥリ(Homo duduri)」である。韓国の古文献に登場する神話的存在であり、鍛冶屋の古い名前である「ドゥドゥリ」は、鍛冶屋の神ヘパイストスに似ている。足を引きずる弱い神ヘパイストスは、数多くのハンマー打ちを通じてアキレウスの強力な盾やヘルメスの洗練された兜を作り上げた。弱い人間もまた、書籍を読み、考え、話し、経験するなど、長い間のハンマー打ちを通じて自分なりの考えを磨いていく。「カチッ」と一度で正解を出すAIには理解できない「生」がある。

詩人イ・ジェニは今回の図書展で行われたブックトークで「人間らしさ」について語った。彼は「人生は通常、静かで優雅であるよりも、長い労働と苦痛が常に潜んでいる点で鍛冶屋に似ている」と述べ、「完璧さ、完全さ、偉大な才能よりも、弱い骨と肉を持つ欠陥が多く脆弱な存在、それが人間らしさではないかと思う」と語った。続けて「皆が揺れ動き、ためらいながらも、一歩前に進む。それが人生である」と付け加えた。
 
AIが知らない書籍の味…『楽しむ』人間
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者がチケットを買うために並んでいる。写真=ユン・ジュヘ記者
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者がチケットを買うために並んでいる。 [写真=ユン・ジュヘ記者]


ソウル国際図書展は今年も人々で賑わった。会場の外にはチケットを買うために並ぶ人々が、会場内には書籍を読む人々で足の踏み場もなかった。訪問者たちは各ブースを忙しく行き来した。この日午前、韓国と南アフリカのワールドカップの試合が行われている中、人々はサッカーの代わりに書籍の前に立っていた。

ソウル三成洞のコエックスで開催された今年の図書展には、合計18カ国538社(国内361社、海外177社)が参加した。展示、ブックトーク、体験イベントなど、各種プログラムは416に達した。

参加企業はそれぞれ異なるコンセプトのブースで読者を迎えた。ミヌム社はカプセルトイゾーンを設けてグッズを展示し、文学手帳はポップアップブック展示と運命くじ引きイベントを行った。キム・ヨンサは手書きウェイトゾーンの写経体験を、ボリム出版はエプロンを着た料理人の服装のスタッフが書籍を推薦する『ブックマカセ』を運営した。安全家屋は「書籍がファッションで何が悪い」といったフレーズを掲げたセンスのあるブースで若い訪問者の足を引きつけた。教保文庫やイエス24、ミリの書籍などの大手書店もブースを設けた。イエス24の『リーディングランベースキャンプ』には、開幕初日に1700人以上が参加した。
 
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。写真=ユン・ジュヘ記者
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。 [写真=ユン・ジュヘ記者]

図書展で出会ったイム・チェリンさん(23)は「チョン・ソンラン作家のサインをもらうために来た」と語り、「広く知られている大手出版社だけでなく、小さな出版社や地域の書店も一堂に見られるのが図書展の最大の魅力だ」と述べた。

訪問者たちが最も愛したのはやはり書籍であった。ミヌム社のブースでは、決済の列と観覧者の動線が絡み合い、スタッフが「決済列」の案内旗を持って人混みを整理するほどであった。

江原道春川から来たチョン・ユンジュさん(26)は初めて図書展を訪れた。彼は「私たちの地域でまだ出ていない書籍を直接見て買いたくて来た」と語り、「書籍を直接見て購入できるのが良い」と述べた。

子どもの手を引いて訪れた家族連れも目立った。小学校3年生の子どもと一緒に来たパク・ハナさん(45)は「最近は書籍が非常に多様で、私が子どもに本を読んであげたり選んであげたりするのに限界があるようだ」と語り、「図書展では子どもが多様な書籍を自分で選ぶことができ、いろいろな国の書籍にも自然に触れることができる」と述べた。

続けて「図書展で並ぶこと自体が教育の始まりだ」とし、「書籍を好きな人々が集まり、ここに子どもも参加し、退屈で大変なことも我慢し、混雑した場所で自分なりの秩序が保たれるのを見ることが、すべて貴重な文化体験である」と語った。
 
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。写真=ユン・ジュヘ記者
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。 [写真=ユン・ジュヘ記者]
 
海外の書籍も…「ハン・ガンのノーベル賞受賞、台湾にもチャンス」期待
 
図書展には今年のゲスト国であるフランスをはじめ、ドイツ、台湾など多くの国が参加した。台湾館は「ここ!台湾の書籍を売っています!」というスローガンを掲げ、小説、絵本、エッセイなど多様な作品を展示した。

台湾館を運営する台湾コンテンツ振興院(TAICCA)のビオナ・ヤン国際ビジネスPMは「韓国は地理的に近く、文化的共感も大きいため、台湾出版物の輸出にとって重要な市場である」と述べた。

最近、台湾文学は海外市場への進出を加速している。チェン・スーホンやチャン・ワイ作家が国内読者の関心を集める中、今年『1938台湾旅行記』でブッカー賞を受賞したヤン・シュワンツも最近来韓し、読者と出会った。
 
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。写真=ユン・ジュヘ記者
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。 [写真=ユン・ジュヘ記者]

台湾政府も翻訳支援プログラムを運営し、自国文学の海外進出を積極的に支援している。ビオナ・ヤンPMは「政府レベルで翻訳支援金プログラムを運営しており、台湾文学を他国の言語に翻訳すると出版社が支援金を受け取る」と説明した。

ビオナ・ヤンPMは「ヤン・シュワンツ作家のブッカー賞受賞は台湾出版界の大きな成果である」と述べ、「過去の日本文学が、最近の韓国文学が西洋で注目を集めているように、台湾もその流れに乗る必要があるという雰囲気がある」と伝えた。
 
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。写真=ユン・ジュヘ記者
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。 [写真=ユン・ジュヘ記者]

韓国文学も台湾での認知度を高めている。ペク・セヒ作家の『死にたいけれど、トッポッキは食べたい』、パク・サンヨン作家の『大都市の愛し方』などが継続的に読まれている。

ハン・ガン作家のノーベル文学賞受賞は台湾文学界に大きな刺激となった。ビオナ・ヤンPMは「ハン・ガン作家のノーベル賞受賞後、台湾文学界で『私たちもできる』という雰囲気が生まれた」と述べ、「台湾にもチャンスがあると思う」と期待感を示した。
 
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。写真=ユン・ジュヘ記者
25日にソウル江南区三成洞のコエックスで開催された2026ソウル国際図書展で訪問者が書籍を見ている。 [写真=ユン・ジュヘ記者]




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