尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は20日、韓国政府の医学部定員拡大方針に対する抗議で、全国の専攻医と医学部生が集団行動に出たことに対し、「国民の生命と健康を人質に集団行動をしてはならない」と呼びかけた。
尹大統領はこの日の午後、龍山(ヨンサン)大統領室で開かれた国務会議の冒頭発言で「先週、専攻医の辞職など集団休職が予告され、手術が縮小されたり、がん患者の手術が延期される事例が発生した」と憂慮した。
尹大統領は「国民の生命と安全を守ることは国家安保、治安と共に国家が存立する理由であり、政府に与えられた最も基本的な憲法的責務」とし「そのような次元で国家は医療資源を効率的に管理し、国民の生命と健康を守らなければならない」と強調した。
続けて「医師は軍人、警察のような公務員の身分でなくても集団的な診療拒否をしてはならない」と断言した。
また、来年度の入試から医大定員を2000人増やすことに対して「一部では2000人増員が過度だとして荒唐無稽な陰謀論まで提起している」とし、「しかしこの数字も非常に不足している。2000人増員は言葉通り最小限の拡充規模」と強調し、強力な推進意志を示した。
尹大統領は「医師の増員が必須医療の崩壊を防ぐための必須条件であることは明らかだ」とし、「医学部の増員はこれ以上遅らせることができない時代的課題」とし、政府の医療改革に医師も参加してほしいと訴えた。
さらに、尹大統領は数日後「2023年度合計出生率」が発表されることに言及し、「韓国の少子化問題がどれほど深刻なのか、もう一度数字で確認することになるだろう」と述べた。
尹大統領は「少子化問題は短期間に解決できる即効対策がないというのが事実」とし「根本原因を徹底的に分析し、既存に推進した政策を几帳面に調べて、少子化政策を再構造化しなければならない」と診断した。
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