
最近相次ぐ通り魔事件で重症精神疾患者の治療・管理体系の問題点が明らかになった中、韓国の国民の3~4人に1人は精神障害を経験したことがあるが、診断を受けた人のうち12%程度だけが専門家相談を受けたことがわかった。
神病院の入院者3人に1人は、自分の医師と関係なく入院したケースだった。重症精神疾患者として入院して退院した人のうち40%近くは退院後1ヵ月以内に医療機関に外来訪問をしなかった。精神健康診療を受けやすくして重症精神疾患者の事後管理を強化する政策づくりが急がれる。
9日、国立精神健康センターが今年初めに発表した「国家精神健康現況報告書2021」によると、調査対象の満19~79歳のうち2021年年末を基準に一生1回以上精神障害(アルコール使用障害、ニコチン使用障害、うつ病障害、不安障害)を患ったことがある人の割合(精神障害生涯有病率)は27.8%だった。
成人人口の3~4人に1人は一生一度以上精神健康問題を経験するわけだ。有病率は男性が32.7%で、女性(22.9%)より高かった。
精神障害診断ツール(K-CIDI)を通じて生涯に一度でもこのような精神障害の診断を受けたことがある人のうち、精神健康専門家(精神健康医学科医など医師、臨床心理士、精神健康社会福祉士、精神健康看護師)と相談したことがある人の割合は12.1%にとどまった。
他の国と比べてもかなり低い水準である。カナダ(46.5%)、米国(43.1%)、ベルギー(39.5%)、ニュージーランド(38.9%)は生涯ではなく最近1年間の相談経験率で見ても韓国の3倍以上だった。日本(20.0%)と比べても、韓国は半分くらいに過ぎない。
全体人口のうち精神健康増進のための教育を受けた人の割合は3.0%で、ごく一部だった。
2021年、満15歳以上の人口のうち精神疾患(韓国標準疾病士分類基準認知症を除くFコード診療)診療を受けた人の割合は、人口10万人当たり5125人の割合だった。
入院患者5万9412人のうち、他意により入院した人は2万299人で、全体入院患者に占める割合は34.8%であった。
重症精神疾患者(認知症を除く)のうち、退院後1ヵ月以内に精神健康医学科を外来訪問した人の割合は63.3%だった。残りの36.7%は症状が重症なのに外来診療を受けていないということだ。
一方、重症精神疾患者の31.8%は退院後3ヵ月以内に再入院した。
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