韓国の貿易赤字、300億ドル突破・・・今月1~10日の輸出20.2%↓

[写真=聯合ニュース]


韓国の累積貿易収支の赤字規模が今年に入って今月10日まで300億ドルを突破した。輸出増加傾向まで鈍化し、年間基準でも14年ぶりに貿易赤字を記録する可能性が高くなった。

11日、関税庁によると、今月10日までの累積貿易赤字は327億1400万ドルと集計された。年間基準で韓国が過去最大の赤字を記録した1996年の206億2400万ドルより120億9000万ドル多い規模だ。

ウクライナ事態以後、石油・液化天然ガス(LNG)・石炭3大エネルギー輸入額が大きく増え貿易収支は今年4月から赤字に転じた状態だ。月基準の赤字規模は4月に24億8200万ドル、5月に15億9300万ドル、6月に25億100万ドル、7月に50億7700万ドル、8月に94億8700万ドル、9月に37億6800万ドルだ。

最近、主要産油国が原油減産を決め国際原油価格が上がっているだけに、今月まで7ヶ月連続で貿易赤字が続くと予想される。

輸出増加の勢いも鈍化し、貿易赤字の規模が大きくなる見通しだ。今月1~10日の輸出額(通関基準暫定値)は117億9700万ドルとなり、昨年同期より20.2%減少した。同期間、一日平均輸出額も12.2%減少し、2020年11月以降今年9月まで続いた23ヵ月連続輸出増加傾向も減少に転じるという懸念が出ている。

輸出不振の原因は半導体需要不振と対中国輸出の減少の影響が大きい。全体輸出比重の20%以上を占める半導体は、世界景気鈍化にともなう需要弱化で先月まで2ヵ月連続輸出が減った。今月1~10日の半導体輸出額も1年前より20.6%減少した。

中国との貿易収支の赤字も長期化傾向をみせている。先月の対中貿易収支は小幅黒字に転じたものの、これに先立って5月から8月まで4ヵ月連続赤字を記録した。対中貿易収支は今月1~10日に4億5900万ドルの赤字を示し、10月に赤字へと転じる可能性が高い。

韓国開発研究院(KDI)は11日に発刊した「10月の経済動向」で「輸出はグローバル景気鈍化により次第に減少している」とし「輸出価格が小幅上昇傾向を見せた中で、輸出物量の増加幅も縮小されている」と診断した。

エネルギー輸入額が増えて輸出が鈍化し、今年の年間貿易収支は赤字を記録する可能性が高い。年間貿易収支の赤字は、グローバル金融危機が発生した2008年の132億6700万ドルの赤字以来、14年ぶりのことだ。

エネルギーや原材料など急激な輸入物価上昇で今年の貿易赤字が過去最大値である480億ドルに達するだろうという見通しも出ている。韓国経済研究院は「2022年の貿易収支展望および示唆点」報告書で今年の貿易収支赤字規模をこのように推算した。480億ドルの貿易赤字は関連統計が作成された1964年以後、最大規模だ。

貿易協会のチョ・サンヒョン国際貿易通商研究院長は「グローバル景気低迷で輸出企業の体感景気が悪化する状況」とし「為替レート変動性が拡大し原材料輸入費用も増加する中で物流難も解消されず、輸出景気が容易に回復することは難しいだろう」と予想した。
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