先月、生産者物価が国際原油価格など原材料価格上昇の影響の中、3ヵ月連続して上昇した。 生産者物価は時差を置いて消費者物価に影響を与えるだけに、今年の物価圧力はさらに大きくなると見込まれている。
21日、韓国銀行が発表した「3月の生産者物価指数」は前月比1.3%上昇した116.46(2015年基準100)と集計された。これは3ヵ月連続上昇したもので、上昇率も前年同月比8.8%上昇し、16ヵ月連続上昇傾向を記録したものだ。上げ幅は17年1月(1.3%)以後、5年2ヵ月ぶりの最高値だ。
生産者物価は、生産者が市場に供給する商品やサービスなどの価格変動を表すもので、消費者物価指数の先行指標として活用される。生産者物価は一般的に1ヵ月程度の時差を置いて消費者物価にも影響を及ぼすだけに、物価上昇の圧力が高まると憂慮されている。
食料品やエネルギーを除いた根源生産者物価は前月比0.9%、前年同月比7.9%上昇した。食料品は前月比0.4%上昇し、生鮮食品は2.0%下落した。エネルギーとITはそれぞれ前月比6.3%、0.3%上昇した。
農林水産品物価は畜産物(3.5%)が上昇し、前月比0.2%上昇した。工業製品は石炭および石油製品(15.6%)、化学製品(2.8%)などが上昇し、前月比2.3%上昇した。工業製品物価の前年同月比上昇傾向は14.6%に達する。サービスは飲食店や宿泊(0.9%)などが値上がりし、前月比0.3%上昇して前年同月比2.7%上昇した。
特に石炭や石油製品は前月比15.6%上昇し、2020年6月(21.3%)以来1年9ヵ月ぶりの最高値を記録した。化学製品も2.8%上昇し、2021年4月(3.4%)以来11ヵ月ぶりの最高値だ。第1次金属製品も1.5%上昇し、2021年11月(3.1%)以来4ヵ月ぶりの最高値となった。
細部品目別には、農林水産品の中では鶏肉が鳥インフルエンザ(AI)の影響で供給量が減り、前月比7.1%急騰した。牛肉は防疫指針の緩和で外食需要が増え、3.4%大幅に上昇した。一方、イチゴ(-27.2%)、リンゴ(-18.4%)、イシモチ(-49.9%)など作況と漁獲量の好調で供給量が増え大幅に下落した。
工業製品の中ではビール(7.6%)が10年ぶりに酒精価格が大幅に引き上げられ、両牛用配合飼料(3.4%)、ニッケル(43.8%)、携帯電話機(2.5%)も値上げされた。国際原油価格の上昇で軽油(22.3%)、ナフサ(16.7%)なども急騰した。サービス品目の中にはウクライナ事態で小麦粉など穀物価格が上昇し、製菓店(5.6%)が大幅に引き上げられ、原油価格の上昇と旅行需要の増加で航空貨物(2.7%)、貸切バス(3.6%)なども値上がりした。
3月の物価変動の波及過程などを把握するため、国内に供給される商品及びサービスの価格変動を測定した国内供給物価指数は、原材料(8.0%)と中間材(2.0%)、最終材(1.2%)が上昇し、前月比2.3%上昇した。前年同月比では13.7%上昇した。
輸出と国内生産品の全般的な価格変動を示す総産出物価指数は工業製品(3.4%)を中心に前月比2.2%上昇した。前年同月比では12.0%上昇した数値だ。
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