2026. 10. 15 (木)

悪霊退治を名目に甥を炭火で殺害した無道、最高裁「殺人の故意を認定」

  • 3時間にわたり炭火の熱を加え死亡…意識を失っても強行

  • 最高裁、懲役7年を言い渡した2審を破棄…殺人罪適用の判断

最高裁判所の外観写真
最高裁判所の外観 [写真=聯合ニュースTV]

悪霊を追い払うと称して甥を拘束し、炭火の熱を加えて死亡させた80代の無道に対し、殺人罪を適用すべきとの最高裁の判断が下された。殺人の故意が証明されなかったとして懲役7年に減刑した2審の判決を覆したものである。

14日、聯合ニュースによると、最高裁第3部(主審:厳相弼裁判官)は先月23日、殺人の疑いで起訴された無道の心某(81)氏に懲役7年を言い渡した原審を破棄し、事件をソウル高裁に差し戻した。

最高裁は、心氏が被害者の死亡の可能性を認識しながらも危険な呪術儀式を強行したため、殺人の未必の故意が認められると判断した。悪霊を退治しようとする目的があったとしても、殺人の故意を否定することはできないという趣旨である。

心氏は2024年9月18日、仁川市のある飲食店で子供や信者など共犯6名と共に30代の甥A氏を拘束し、約3時間にわたり炭火の熱を加えて死亡させた疑いで裁判にかけられた。当時、A氏が飲食店の仕事を辞めて親がいる鬱陵島に帰ると言ったところ、心氏はA氏に母親を殺そうとする悪霊が憑いているとし、呪術儀式を行ったとされる。

心氏らは鉄製の構造物にA氏をうつ伏せに縛り付け、その下に置いた大きな皿に火のついた炭を次々と入れて熱を加えた。A氏は何度も意識を失ったが、儀式は中断されなかった。A氏が完全に意識を失うと、彼らは現場を片付けた後、約2時間経ってから119に通報し、炭の上に倒れたという趣旨で事故の経緯を虚偽説明した。A氏は2日後の9月20日、火傷による多臓器不全などで死亡した。

警察は当初、心氏らを傷害致死の疑いで送致したが、検察は追加捜査を経て殺人の疑いを適用して起訴した。

1審は心氏の殺人の疑いを認め、無期懲役を言い渡した。共に起訴された共犯6名にも殺人または殺人幇助の疑いを適用し、懲役10年から25年を言い渡した。

一方、2審は被告らが被害者の死亡の可能性を予見する余地はあったが、死亡を現実的に認識し許容したと見る証拠は不足していると判断した。犯行過程がCCTVに録画されるよう放置し、遅ればせながら心肺蘇生法と119通報を行った点などから、計画的な殺人と見るのは難しいとも述べた。このため、殺人罪の代わりに傷害致死罪を適用し、心氏の刑期を懲役7年に減刑した。共犯6名には傷害致死または傷害致死幇助罪を適用し、懲役刑の執行猶予を言い渡した。

最高裁はこのような2審の判断に誤りがあると見なした。最高裁は該当の呪術儀式について「無道信仰を考慮しても過度に残酷で危険である」とし、40年のキャリアを持つ無道である心氏でさえ以前に試みたことのない方法であると指摘した。被害者の安全のための最低限の措置も講じられていない点も指摘した。

最高裁は「呪術儀式で悪霊を退治しようとする意図と、呪術儀式で被害者が死亡する可能性があるという認識は両立する」とし、儀式の効能を信じていたとしても死亡の危険性を認識していたなら、殺人の故意を否定することはできないと判断した。

共犯らの間にも順次的・暗黙的な共謀があったと見なされた。特に被害者の兄といとこについては、儀式の危険性を知りながら制止したり救助措置を講じなかったため、犯行を容易にしたとして不作為による殺人幇助の責任を認めた。

これにより、心氏と共犯らはソウル高裁で再び裁判を受けることになった。具体的な刑期は破棄還送審で決定される予定である。



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