2026. 09. 11 (金)

ネパール大洪水、遺体の93%が身元不明…AI顔認識技術も活用

  • DNA検査能力不足で7%のみ身元確認

  • 洪水から15日後に初の仮設橋開通、救援・復旧作業も加速

ネパール警察病院でDNA採取を申請する行方不明者の家族たち
ネパール警察病院でDNA採取を申請する行方不明者の家族たち [写真=聯合ニュース/ロイター]


ネパールの大洪水で収容された遺体のうち、身元が確認されたのはわずか7%にとどまっている。DNA検査の能力不足により身元確認作業が遅れており、ネパール当局は人工知能(AI)顔認識技術を活用している。

11日、ネパールのメディア「カトマンズポスト」とEFE通信によると、先月26日にネパールと中国国境のヒマラヤ山脈上流で大洪水が発生して以来、前日までに1,377体の遺体が収容された。しかし、そのうち身元が確認されて遺族に引き渡された遺体は102体で、全体の7.4%に過ぎなかった。

聯合ニュースによれば、ネパールでDNA検査を行える機関は、警察中央法医学研究所と科学技術革新省傘下の国立法科学研究所の2か所のみである。通常、これらの機関が処理するサンプルは年間1,000件未満だが、今回の大洪水以降、2,600件を超えるサンプルが集中している。

DNA専門家であり、元国立法科学研究所所長のジバン・リザル博士は、検査人員の不足と化学物質・試薬の確保の難しさを指摘した。特に大洪水の際に泥水に流されたり、長時間水に浸かっていた遺体が多く、DNA採取自体が容易ではない状況である。ひどく損傷した場合には、歯や骨からサンプルを採取する必要があり、さらに時間がかかる。

ネパール警察中央法医学研究所には、インド出身のDNA専門家19名と中国出身の専門家4名が派遣されており、韓国海外緊急救助隊(KDRT)も身元確認を支援している。しかし、前例のない規模の災害により業務負担は依然として大きい。

その中で、アメリカのAI技術企業ナウトルキット(NowtrKit)は「フェイスタグ」という顔認識システムを通じてネパール当局を支援している。写真や映像の顔を分析し、行方不明者の写真と照合した後、身元が一致する可能性が高い候補者を5~10名選出する方式である。

ナウトルキットの創設者サマル・パンティは、ネパールのメディア「カンティプール」に対し、現在までに約500名の行方不明者がフェイスタグに登録され、そのうち90名の身元が潜在的に確認されたと述べた。ただし、最終的な身元確認はネパール警察などの関係機関の検証を経る必要がある。ネパール警察の広報官もAI技術を活用しているが、損傷がひどい遺体はAIで識別するのが難しいと説明した。

一方、大洪水で途絶えていた現地交通網も徐々に復旧している。聯合ニュースの現地レポートによれば、10日、中部北部バグマティ州ヌワコート・デビガート地域では、トリシュリ川を横断する初の仮設橋が開通した。
 

ネパール大洪水後、トリシュリ川を渡る初の橋が開通
ネパール大洪水後、トリシュリ川を渡る初の橋が開通 [写真=聯合ニュース]


先月26日の洪水でトリシュリ川を渡る40以上の橋が流失してから15日が経過した。ネパール軍が建設した組み立て式鉄橋は、長さ57.9m、幅5.5mで、最大60tの荷重に耐えることができるため、大型トラックや重機も通行可能である。橋が開通したことで、これまでヘリコプターやジップラインに依存していた救援物資や人員の移動も一層円滑になる見込みである。

現地住民は橋の復旧が生業の回復につながることを期待している。聯合ニュースは、ネパールのある金物屋がこれまで物資を十分に供給されず商売ができなかったが、「今、橋が復活したので物資も再び受け取って商売を再開できる」と語ったと伝えた。

大規模な人命被害の身元確認には依然として相当な時間が必要であるが、ネパール各地では崩れた道路や橋を復旧し、日常回復に向けた作業も本格化している。





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