2026. 06. 25 (木)

日産自動車の取締役会、銀行の影響力によりルノーが反対…みずほ出身の社外取締役が否決

  • 経営難の中で株主と銀行の利害対立が浮き彫りに

  • 日産とホンダの協力議論にも変数の可能性

写真=ゲッティイメージバンク
[写真=ゲッティイメージバンク]


経営難に陥っている日本の日産自動車を巡り、大株主であるフランスのルノーと主債権銀行であるみずほの利害対立が浮き彫りとなった。日産の株主総会で、みずほ出身の社外取締役の再任案が異例にも否決されたのである。日産再建の過程で、銀行の影響力が強まることをルノーが抑制しようとした形だ。

日本経済新聞(ニッケイ)と朝日新聞によると、日産は23日、横浜本社で定期株主総会を開き、イバン・エスピノサ社長を含む取締役12名の選任案を採決した。その中で、みずほ信託銀行の副社長を務めた永井基夫社外取締役の再任案だけが否決された。日本では、会社が提案した社外取締役が株主総会で否決されることは非常に稀なことである。

発端は、みずほの影響力が強まったことにある。みずほは資金調達を繰り返している日産の主債権銀行である。そのみずほ出身の人材を日産は今回の株主総会でさらに一人増やそうとした。既存の永井取締役に加え、みずほ出身の新保淳一候補を新たに提案したのである。債権者側の人間を取締役会にさらに入れようとしたことから、債権者に有利に働く可能性があるとのガバナンス専門家の懸念が出たとニッケイは伝えた。

アメリカの議決権助言会社グラスルイスとISSも、主取引銀行出身の社外取締役が長期間在任することは独立性を損なうとし、永井取締役の選任に反対するよう勧告した。この流れに拍車をかけたのが、議決権15%を持つルノーであった。ルノーは永井取締役と新保候補の選任案に対して棄権すると表明し、過半数の賛成が必要な採決において棄権は事実上反対票と同じであった。

ルノーが強硬姿勢を取った背景には理由がある。ルノーはかつて日産の43%の株式を保有する圧倒的な大株主であり、日産の経営陣と歩調を合わせてきた。しかし、近年数年間で株式を15%まで減少させ、同盟の結束を自ら緩めていた。ちょうど2002年に締結された両社の同盟契約には、日産が提案した取締役選任案にルノーが賛成することを求める条項があった。この拘束が2023年11月の改正で解除された。ルノーにとっては久しぶりに、そして契約上の制約なしに株主として声を上げることができるようになった。ニッケイは、ルノーが今回を影響力を最大化する機会と見ていた可能性があると指摘した。

大株主と主債権銀行の思惑は元々異なる。みずほが望むのは資金の安定と債権回収である。日産は2027年以降に巨額の社債償還を控えている。配当も3年連続で見送られる見込みである。一方、ルノーが見るのは株価と配当、株式価値である。現在の日産株価は300円台で、2019年末の半分まで下落している。ニッケイは、日産株を段階的に売却してきたルノーが株主としての利益追求をもはや隠さなくなったと報じた。小樽商科大学の出島直樹教授はニッケイに「リスクを取って成果を上げようとする投資家と、安定的に利益を上げて元本を回収しようとする銀行の発想は正反対である」と述べた。

朝日新聞によると、この日の株主総会には660名の株主が出席し、一人の株主は「みずほ出身で独立性に疑問がある人を取締役にすることに反対する」と声を上げた。両勢力の対立は今回が初めてではない。以前、みずほが日産とホンダの経営統合を推進しようとした際、ルノーは株主価値を前面に出して反対に回った。2024年12月に始まった両社の統合協議は、2ヶ月も経たずに破綻したが、ニッケイは当時ルノーが日産株の価値最大化を要求したと伝えた。その後、両社は北米での生産やソフトウェアなどプロジェクト単位での協力に方向転換した。しかし、ニッケイはみずほが日産とホンダの資本提携の議論を再び引き出そうと機会を窺っているとの業界の見方を伝えた。みずほ出身者の否決がこの構想にも変数となる可能性がある。

株主総会を経て、日産の取締役会の議長には朝日グループホールディングスの庄司明義会長が就任した。エスピノサ社長は「不透明な環境が続く中で確実に進展を遂げてきた」と述べ、新たな中期経営計画を今年後半に発表する意向を示した。しかし、新たな経営陣は構造改革に加え、表面化した大株主と主債権銀行の対立も抱えることになった。





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