2026. 06. 18 (木)

日本銀行、31年ぶりの金利1%時代へ…国債購入縮小も調整

  • 日経・朝日「6月会議で0.75%→1.0%引き上げ予想」

  • 物価上昇リスクに対応…国債市場の不安には調整

日本銀行の上田和夫総裁の写真
日本銀行の上田和夫総裁 [写真=ロイター・聯合ニュース]


日本銀行は今月の金融政策決定会議で追加の金利引き上げを行う可能性が高まっている。中東の情勢不安による原油価格の上昇が物価全般に波及する可能性が高まったと見て、現在の政策金利0.75%を1.0%に引き上げる方針を検討している。実際に引き上げが決定されれば、日本の政策金利は1995年以来約31年ぶりに1%台に突入することになる。

日本経済新聞(ニッケイ)は、日本銀行が6月15日から16日に開催される金融政策決定会議で金利引き上げを決定する方針だと9日に報じた。上田和夫総裁をはじめとする執行部が会議に金利引き上げ案を提出し、政策委員9名の賛成多数で決議されるとニッケイは予測している。朝日新聞も同日、日本銀行が6月の会議で政策金利を1.0%に引き上げる可能性が高いと伝えた。

日本銀行が金利引き上げに傾く理由は、物価上昇圧力が予想以上に強まる可能性があるとの懸念からである。中東の情勢不安によって原油価格が上昇すれば、エネルギーコストや企業間取引価格を経て消費者物価にまで波及する可能性があると日本銀行は見ている。日本銀行が政府の電気・ガス料金補助などの一時的要因を除外して算出した消費者物価指数(CPI)は、4月に前年同月比2.8%上昇し、3月の2.5%よりも上昇幅が拡大した。4月の企業物価指数も前年より4.9%上昇し、2023年5月以来の高い上昇率を記録した。

上田総裁は3日の講演で、中東情勢が経済や物価に与える影響について「全体的に物価上昇リスクがより大きく、より早く現れる可能性も高い」と述べた。景気の減速よりも物価上昇リスクが大きいと判断される場合、「金利引き上げの是非を十分に議論する必要がある」とも語った。上田総裁は中東情勢の『不透明な状況』が続いても金利引き上げに踏み切る可能性があることを示唆した。
 

国債市場安定措置の並行実施


ただし、日本銀行は金利を引き上げる一方で、国債市場の安定を図る措置も同時に進める。一般的に金利を引き上げると国債価格が下落するため、過度な国債価格の下落(国債金利の上昇)を防ぐための措置を講じることになる。

ニッケイによれば、日本銀行は現在進めている国債購入の縮小を2027年4月以降に停止する方向で調整に入った。この方針は政策委員の過半数が支持しており、日本銀行は政府側とも協議中である。現行計画に従い、2027年1月から3月までの間に四半期ごとに国債購入額を2000億円ずつ減少させるが、同年4月からは月2兆1000億円規模の国債購入を維持する方針が検討されている。

これは物価対応のために金利を引き上げつつ、国債市場への衝撃を軽減するために国債購入の縮小を停止し、正常化の速度を調整しようとする妥協案である。政策金利の引き上げは短期金利を中心に金融全般の金利を引き上げる効果があり、日本銀行が国債購入を減少させることも債券市場では長期金利の上昇圧力として作用する。両方の措置を同時に強く推進すると、国債金利がより早く上昇し、市場の不安を増大させる。

日本銀行は2013年以降、大規模な金融緩和の過程で長期国債を大量に購入してきた。その結果、国債市場で日本銀行が保有する割合は2023年には一時54%近くまで高まった。日本銀行は市場機能を回復するために2024年8月から国債購入規模を段階的に減少させてきたが、最近ではインフレや財政拡大の懸念が重なり、長期金利が急騰するなど国債市場の不安が高まっている。先月には日本の10年物国債金利が一時2.8%台に上昇し、約29年半ぶりの高水準を記録した。

ただし、国債購入の縮小を停止しても、日本銀行が金融政策の正常化路線を放棄するわけではない。過去に購入した国債が満期を迎えれば、日本銀行の国債保有残高は引き続き減少するためである。日本銀行は金利引き上げで物価上昇に対応しつつ、国債市場の不安を増大させない範囲で正常化の速度を調整しようとしている。

今回の会議は、円安と物価上昇、国債市場の不安に同時に直面する日本銀行の政策運営が本格的な試練に直面することになる。為替市場でも円安の流れが続く中、円相場は1ヶ月ぶりに再びドル当たり160円を超えた。金利引き上げは円安と輸入物価上昇圧力を緩和する助けとなるが、家計の住宅ローン金利や企業の借入コストを引き上げる負担もある。一方で、国債購入の縮小を停止すれば国債市場の安定には寄与するが、金融政策の正常化速度が遅れたという信号として受け取られる可能性がある。物価対応のための引き締めと国債市場の安定の間で、日本銀行のバランス取りは一層難しくなっている。

さらに、日本銀行が金利引き上げを実施する場合、拡張財政政策を進めている高市早苗政府との政策摩擦も避けられない見込みである。





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