LGエネルギーソリューションが国内でESS(エネルギー貯蔵装置)用LFP(リチウムリン酸鉄)バッテリーの生産を開始する。 中国生産のLFPという弱点を克服し、政府主導の540MW規模の第2次ESS中央契約市場事業攻略への意志を示したのだ。
17日、バッテリー業界によると、LGエネルギーソリューションは忠清北道と共に、梧倉(オチャン)エネルギープラントで「ESS用LFPバッテリー国内生産推進記念行事」を開催し、国内エネルギー産業生態系の強化および技術協力方案について議論した。
今年末から梧倉エネルギープラントにLFP生産ラインを構築し、2027年に本格的に稼動する計画だ。 初期生産は1GWh(ギガワット時)規模で始まり、今後、ESS市場の需要に応じて段階的に生産規模を拡大する方針だ。
LGエネルギーソリューションは、非中華圏バッテリー企業の中で唯一ESS用LFPバッテリー量産体系を備えている。 2024年に中国南京工場でESS用LFPバッテリーの生産を開始し、今年6月に米国ミシガン工場でも製品生産を開始した。
市場調査会社のSNEリサーチなどによると、世界ESS市場の90%以上がLFPバッテリーを基盤に構築されており、その割合はさらに増える見通しだ。 実際、LGエネルギーソリューションが北米と欧州地域で受注した多数の大型ESSプロジェクトの全てがLFP基盤で行われた。
LGエネルギーソリューションのLFP製品はUL9540A(熱暴走火災拡散)基準を満たし、大型火災模擬試験を通じてセルの安全性を立証した。 熱暴走の状況でも火炎なしに煙だけが観察され、隣接バッテリーモジュールへの転移も発生しなかった。 有害ガスの発生と暴圧の危険も最小水準に抑制した。
バッテリー業界ではLGエネルギーソリューションが来年初めに予定された540MW規模「第2次ESS中央契約市場」競争入札を念頭に置いてLFP国内生産と安全性を強調すると解釈する。 7月に進行した第1次ESS中央契約市場競争入札ではLFPバッテリーが有利だろうという業界予想を破り、三元系バッテリーを前面に押し出したサムスンSDIが全体バッテリー供給量の76%を占めた。
LGエネルギーソリューションのLFPバッテリーが中国工場で生産され、国内の素材・部品・装備の生態系に大きく役立たないというのが苦杯をなめた理由だ。 LGエネルギーソリューションは、三元系中心の梧倉エネルギープラントの一部をLFP生産ラインに転換し、国内ESS市場シェアの回復に乗り出した。 第2次ESS中央契約市場の竣工期限が2027年12月までに設定された点もLGエネルギーソリューションに力を与える要素だ。
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