韓国銀行が2日、中東地域の緊張の高まりでグローバルリスク回避心理が強化され、国内外の金融市場変動性が拡大する可能性があると明らかにした。
韓銀は同日午前8時、ユ・サンデ副総裁主宰で「市場状況点検会議」を開き、イランのイスラエル攻撃などによる国際金融市場の状況と国内の外国為替・金融市場に及ぼす影響を点検した。
国際金融市場ではイランのイスラエルに対するミサイル攻撃で地政学的緊張が高まり、グローバル安全資産の選好が強化された。
主要国の国債金利と株価は下落し、国際原油価格と米ドルは強気の兆しを見せた。米国債10年物金利は-5bp(1bp=0.01%ポイント)、米株価(S&P500)は-0.9%下落した。一方、国際原油価格(WTI先物)は3.8%、米ドル(DXY)の価値は0.4%上昇した。
これに先立ちイランは1日(現地時間)、イスラエルを狙って弾道ミサイルを大量に発射した。その後、イスラエルがイランに再報復を警告し、中東戦争の危機が一層高まった状況だ。
ユ副総裁は「イランの攻撃水位が制限的な水準と評価される」としながらも「今後イスラエルの対応可否および強度などによりグローバルリスク回避(risk-off)心理が強化され、国内外金融市場の変動性が拡大する可能性を排除しにくい」と説明した。
続けて「格別な警戒心を持って国外事務所などと連係した24時間モニタリング体系を通じて今後中東事態の進行様相と国内外金融・経済に及ぼす多様な波及影響を綿密に点検していく計画」と付け加えた。
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