医療や保育サービスを通じて世帯に提供される現物福祉所得が2022年基準で910万ウォンと集計された。これは前年比3.3%増加した過去最大値であり、少子高齢化の影響により医療費は増加した反面、教育費は減少した。
韓国統計庁は19日、このような内容を盛り込んだ「社会的現物移転を反映した所得統計作成結果」を発表した。
社会的現物移転所得は、国が提供する無償給食や無償保育、医療保険など現物福祉サービスの価値で算出した所得だ。2022年基準で社会的現物移転所得は1世帯平均910万ウォンで、2016年から増加傾向を続けている。
世帯所得対比社会的現物移転所得の比重は2022年平均13.5%で前年対比0.1%ポイント減った。
分野別では医療部門の現物移転が449万ウォン、教育部門は404万ウォンで、全体社会的現物移転の約94%を占めた。前年比医療部門は6.3%増加した反面、教育部門は0.9%減少し、2年連続減少傾向が続いた。
所得分位別には下位20%である1分位世帯の現物移転所得が673万ウォン、上位20%である5分位世帯は1211万ウォンと集計された。世帯所得対比社会的現物移転は所得1分位が47.9%で、所得の半分に達する金額を政府の福祉サービスが代わりにしたことが分かった。所得5分位は7.8%で、所得分位が高いほど現物移転所得が占める割合が低くなった。
韓国政府の福祉サービスによる分配指標の改善も行われた。社会的現物移転を反映した均等化調整処分可能所得基準ジニ係数は0.277で、反映前と比べて0.047減少した。ジニ係数は0(完全平等)~1(完全不平等)の間の数値であり、不平等の程度を示す。数値が低いほど分配が平等だという意味だ。
調整処分可能所得を基準に算出した所得5分位倍率(4.23倍)も1.53倍ポイント改善され、相対的貧困率(全体人口対比中位所得50%未満人口)も4.8%ポイント減少する効果が現れた。特に引退時期を過ぎた66歳以上の年齢層の場合、社会的現物移転を反映した相対的貧困率は処分可能所得対比39.7%から25.9%まで低くなった。
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