今年上半期、韓国の知識財産権貿易収支が昨年下半期に続き、再び黒字を記録した。産業財産権が赤字幅を減らしたうえ、BTSなどに代表される韓国の音楽や映像コンテンツが海外に輸出されて興行したことによる結果と解説される。
23日、韓国銀行が発表した「2022年上半期の知識財産権貿易収支(暫定)」によると、今年1月から6月までの韓国国内知識財産権貿易収支は3億7000万ドルの黒字と集計された。これは2010年に関連統計を作成した以後、半期基準で歴代最大水準だ。知識財産権貿易収支は経常収支項目のうち、知識財産権関連の国際取引現況を別途に集めて算出する統計である。これまで引き続き赤字を続けてきた知識財産権収支は、昨年下半期を基点に黒字転換された。
このように今年上半期の知識財産権収支が過去最大の黒字幅を記録できた背景には、産業財産権などを中心に大幅な改善傾向を示したためと分析される。産業財産権(-3億7000万ドル)は国内大企業の現地法人に対する特許および実用新案権などの輸出増加で前期(-12億1000万ドル)対比赤字幅を大幅に減らした。文化芸術著作権を含めた著作権も8億7000万ドルの黒字を記録した。
まず著作権の中では文化芸術著作権が3億8000万ドルの黒字を記録した。黒字幅は直前半期対比小幅鈍化したりもしたが、BTSに代表される韓流コンテンツの売上が持続する中でドラマが興行に成功し改善傾向に影響を及ぼした。韓銀経済統計局のイム・インヒョク国際収支チーム長は「文化芸術著作権収支は音楽と映像で好調を示して発生した」とし「日本に関連映像が輸出されたうえに、その他の国にも韓流コンテンツ輸出が改善されたことが分かった」と説明した。
同期間、研究開発およびSW著作権収支は4億9000万ドルの黒字を記録した。このうちコンピュータープログラム(-6億7000万ドル)の場合、ゲーム製作会社などのコンピュータープログラムの輸出が増え、赤字幅が減った。ただ、韓国の大手企業などのデータベース輸出が減少し、データベース(10億8000万ドル)の黒字幅は小幅減少した。
産業財産権では韓国の大手企業の特許および実用新案権の輸出が増えた。特許および実用新案権は国内大企業を中心に赤字幅が昨年下半期6億5000万ドルから上半期1億1000万ドルに目立って改善された。特に、このうち商標権の赤字幅(4億2000万ドル)は直前半期対比半分近く改善された。これは国内大企業の現地法人商標権輸出増加が影響を及ぼしたという説明だ。
機関形態別では国内大企業が24億ドルで黒字基調を維持し、中小・中堅企業(4億3000万ドル)も半期対比黒字幅が拡大した。一方、外国人投資大企業(-2000万ドル)と外国人投資中小・中堅企業(-24億5000万ドル)は赤字を記録した。産業別では製造業が6億5000万ドルの黒字を記録したが、サービス業は3億3000万ドルの赤字を記録した。
一方、取引相手国別では △英国(-6億2000万ドル)△米国(-5億6000万ドル)△日本(-2億2000万ドル)などで赤字を記録し、△中国(10億9000万ドル)△ベトナム(11億2000万ドル)などでは黒字を出した。
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