韓銀「韓米金利が逆転しても資本流出の可能性は少ない」

[写真=聯合ニュース]


韓国銀行は、韓米政策金利が逆転しても外国人証券投資資金が大幅に流出する可能性は少ないと見通しだ。

韓銀は8日に発表した通貨信用政策報告書で「米国連邦準備制度(FRB・Fed)が7月に政策金利を一度に0.75%引き上げ、一時的に(韓米)金利逆転現象が発生した」として「今後再び金利が逆転する場合、外国人証券投資資金が大規模流出するという憂慮が大きくなっている状況」であると明らかにした。

過去3回も金利が逆転した当時も流出現象は起きなかったのが主な根拠だ。

国内債権収益率が信用等級に比べて良好で、公共資金の投資比重が61.9%で高いのも理由の一つだ。2020年末の71.7%よりは低い水準だが、依然として高い。公共資金は通常、長期投資の性向を持つ。

外国人株式投資資金の場合、コロナパンデミック(世界的な大流行)を体験する過程ですでに相当部分が調整された。今年上半期の株価が大幅な調整を経た点も流出の可能性を制限する。外国人の国内株式保有比重は26.4%であり、グローバル金融危機だった2009年5月(26.4%)以後最低水準だ。

韓銀側は「(外国人の証券投資金流出入には)国内外の経済環境、為替レート展望の他にも色々な要因が複合的に作用する」とし「外国人投資家は投資性向が異なる多様な主体で構成されており、各自差別化された証券投資の流れが予想される」と説明した。

ただ、世界経済に否定的な影響を及ぼす要因は変数だ。米国の高強度緊縮、ロシア・ウクライナ戦争、中国の景気不振などだ。このため、金融市場の環境が予想より悪化すれば、国内を含む大多数の新興国で今流出が拡大する可能性があると判断した。したがって、リスク要因の展開様相に注目しながら、外国人証券投資金の流れを綿密に観察する必要があると診断した。
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