経済の不確実性に安全資産「円貨」は金価格

  • 8カ月ぶりに11.83%上昇・・・ゴールドバーも人気

[写真=gettyimagesbank]


世界経済をめぐる不確実性が大きくなり、安全資産に資金が集まっている。特にキャリートレード(Carry trade)の調達通貨として活用される日本円が「金価格」になったという分析が出ている。

10日、ソウル外国為替市場でウォン・円の財政為替レートは午後3時30分基準、100円当たり1091.1ウォンで取引されている。去る4月17日、100円当たり1011.8ウォンで取引された点を勘案すると、2カ月も経たないうちに7.84%(79.3ウォン)が急騰した。100円当たり975.7ウォンを記録した昨年10月1日と比べると、8カ月ぶりに11.83%(115.4ウォン)が上がった。

最近、米中貿易紛争の長期化、長期・短期債券金利の逆転現象などが重なり、安全資産である円の値が上昇してているとみられる。

日本円はグローバルな不確実性が大きくなるたびに需要が集まって価値が上昇する代表的な安全資産である。日本が基準金利を-0.1%に運営し、円貨の実質金利が0%に近いからだ。金利が低い通貨を借りて金利が高い通貨に投資するキャリートレードの調達通貨としても主に活用される。

実際に円建て融資の需要は増加傾向だ。KEBハナ銀行の円建て融資残高は昨年末309億円から今年1月に310億円、2月に306億円、3月に305億円へと下落傾向を見せたが、4月には307億円に反発した後、5月には317億円へと大幅に増加した。

円預金の買い戻しも増加した。新韓・KB国民・KEBハナ・ウリィなど4大市中銀行の円預金残高は先月末基準3262億円で、前月比13.09%(427億円)が減少した。去る4月、円預金が前月比8.15%(278億円)増えたのと対比される。

4月に入ってウォン・円の財政為替レートが上がって円預金に資金が流入されると、円の為替レートが急激に上がり、既存の預金を大挙解約したものと解釈される。

対内外の不確実性が続くと、現物安全資産の代表格である金のも人気だ。

ゴールドバー販売状況を公開していない新韓銀行を除く3大銀行のゴールドバーの販売量は、先月末基準29万8452gに達した。前月(14万9595g)に比べ2倍ほど急増した。去る1月(4万8643g)と比較すると5倍以上増加した。金価格が急騰すると現れた現象だ。

韓国金取引所によると、今月3日、金1g当たり5万ウォンを突破した後、10日には5万640ウォンを記録した。今年1月2日(4万6240ウォン)と比較すると、金1gの価格は5ヵ月で9.52%(4400ウォン)が上昇した。

キウム証券のキム・ユミ研究員は「円と金を含む安全資産の流れを見ると、5月の米中貿易紛争が再浮上した後、強気を見せた」とし、「来る28〜29日、世界主要20カ国(G20)首脳会議前後に米国と中国が貿易交渉のテーブルで肯定的な結果を出すなら安全資産は弱みに転換するだろうが、反対の場合、さらに上がる可能性がある」と予想した。
 
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