[独自] 海軍→海警「セウォル号の調査映像ファイル」、原本ではない複製本

  • 海軍、"複製本を作った後、原本は削除・・・海警に複製本を渡した"

[写真=聯合ニュース]


セウォル号惨事の真相を究明する重要な証拠である閉鎖回路(CC)TV DVR(Digital Video Recorder・映像保存録画装置)の調査の映像が捏造されたという疑惑が提起されている中で、海軍が海洋警察側に渡した調査映像ファイルが原稿ではなく、複製本であることが分かった。

海軍の関係者は16日、本紙記者との通話で海警に渡した調査映像ファイルについて「CDの形でコピーを渡し、撮影機器に保存された原本は削除した」と明らかにした。

この関係者は「このようなことが起こるとは思わなかった。知っていたら容量上の問題で原本を削除したりはしなかった」とし、「私たち(海軍)は、原本をそのままCDに移したので、CDも原本だと思う」と説明した。

これによってセウォル号特別調査委員会(特調委)で提起された調査映像の捏造疑惑と関連してファイル原本との対照が不可能になり、論議はさらに大きくなるものとみられる。

セウォル号惨事が発生してから2カ月後の2014年6月22日夜11時40分、海軍の潜水特殊部隊であるSSU(海難救助戦隊)隊員A中士(軍曹)がセウォル号の3階案内デスクでDVRを発見した。

海軍は当時の捜索場面がA中士のヘルメットカメラにすべて録画されており、海警に34分間収録された映像を渡したと明かした。

以後、特調委は海警に捜索映像の原本を提出してほしいと要請し、映像5個を渡してもらった。ところが、A中士のヘルメットカメラに撮影された映像は、1つではなく26分のものと8分のものが2つに分かれていた。

特調委はこの2つの映像に対して撮影された場所、映像の中の人物が着用した手袋が異なり、連続した映像と判断しにくいという立場だ。実際、8分間の映像には黒の手袋を、26分の映像には白の軍手をはめている。

特調委は8分の映像のみA中士が撮った実際の映像と見ている。特調委は当日A中士の潜水時間は30分だが、20分あまりの映像が故意に削除されたのではないかと疑っている。ここに26分の他の映像を挟んで合わせたのではないかということだ。

また、DVRを捜索および回収する映像だが、2つの画像のどこにも案内デスクのDVRを外すシーンが出ていないことも釈然としない。

これと関連して特調委は、海軍が事前にDVRを回収した後、6月22日合わせて回収状況を演出したのがないかと疑っている。

特調委はさらにDVRと関連し、時間の差を置いて複数の引継書が存在しているという事実も把握した。

これに対して海警は二つの映像が他の人だと認めたが、海軍からもらった映像をそまま渡したと話し、海軍は海警に映像をすべて渡したと答えた。

海軍の関係者は、「ファイルを海警に渡すとき、CDに番号だけ記載したので、誰が、いつ回収したのかなどの情報は表示しなかった」とし、「しかし、海警から特調委に渡すときは、誰が、いつ回収したのかなどが表示されていた(捏造されたかどうかは)海警がしたのか特調委がしたのか、そこから確認しなければならない」と主張した。

続けてこの関係者は「調査するなら自分がある。特調委も積極的に協力するはずだ。原本を渡したことは確実だ」とし、「当時、慌てて映像を一度も見ずに海警に渡したのをとても後悔している」と吐露した。

ただし、このような海軍の主張が説得力を得るためには、海警に渡した「原本」自体の「データの完全性 」が立証されなければならない。データ完全性とは、偽造・変造されてないという意味だ。しかし、原本ファイルを削除して複製本を渡したという海軍の解明も釈然としない。

これに対して国防部の関係者は、独自の調査可能性について「まずは法的権限に対して調べる必要がある」と慎重に話した。
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