2026. 10. 28 (水)

農薬安全管理の強化…K農産物の輸出障壁を低減

  • 安全使用指針の拡大・残留許容基準111件の新規設定

輸出農産物の農薬安全使用指針の開発及びIT設定資料[農村振興庁]
輸出農産物の農薬安全使用指針の開発及びIT設定[資料=農村振興庁]
農薬安全管理体制の強化により、農薬残留許容基準の違反検査が減少し、農産物輸出は増加傾向を続けている。これは、国ごとに異なる農薬基準に先手を打って対応し、輸出農家への教育を強化した結果である。

農村振興庁によると、主要輸出国である台湾、日本、アメリカ、タイへの農産物の通関基準違反は、2024年には49件から2025年には16件に減少し、今年は9月までに9件を記録した。

一方、農産物の輸出額は2020年の757億ドルから昨年の1041億ドルに増加した。今年上半期の輸出額も538億1900万ドルで、前年同期比5.0%の増加となった。輸出の増加は価格や為替などの要因に影響されるが、農薬安全管理の強化も安定した輸出を支える要因として働いていると農村振興庁は説明している。

農産物を輸出する際には、国ごとに異なる農薬残留許容基準(MRL)を満たす必要がある。基準を超えたり、該当国に基準がない農薬成分が検出された場合、通関が拒否され、現地で廃棄または返送される可能性がある。輸入国の基準が国内よりも厳しい場合や、特定の農薬の基準が設けられていない場合、農家が病害虫防除に使用できる農薬が制限される問題も発生する。

農村振興庁は、これらの非関税障壁に対応するため、農薬安全使用指針を拡大し、輸入国の残留許容基準の設定を推進してきた。輸入国の基準に合わせて農薬の使用量や回数、時期などを調整した安全使用指針を作成し、農家に配布している。農家が現場で指針を容易に確認できるように、案内板やスマートフォン用QRコードも提供している。

輸入国にない農薬残留許容基準を新たに設ける作業も並行して行っている。国内の残留試験結果を基に、輸入国に基準設定を申請する輸入農産物残留許容基準(IT)を通じて、これまでに19作物に対して111件の基準を新たに設定した。農村振興庁は合計151件を申請しており、残りの40件は協議中であると説明している。

基準設定は実際の通関手続きの改善につながった。日本への輸出用の唐辛子は、2024年9月にヘキサコナゾールの残留許容基準が設定され、全数検査が解除された。以前は1週間以上かかっていた通関期間が1〜2日に短縮された。輸出量も2023年の694トンから2024年には928トンに33%増加した。

台湾への輸出用のぶどうは、テトラニリプロールの残留許容基準が設定される前に通関違反が20件発生し、約92万ドルの損失が発生したと推定されている。しかし、2025年3月の基準設定以降は追加の違反は発生していない。

農村振興庁は2024年に導入されたぶどうの事前登録制と連携し、毎年4〜5月に輸出農家や業者を対象に集中教育を実施している。生産段階から輸出過程まで農薬の使用と残留安全性を管理し、違反の再発を防ぐためである。

農村振興庁は人工知能(AI)を活用した情報提供システムも構築する計画である。農事情報システムに蓄積された3万6000件以上のデータを基に、輸出対象国や作物に応じた農薬安全使用情報を対話型で提供するサービスである。農村振興庁のAIサービス『イサギ』と連携し、2027年にはぶどうといちごに優先的に適用し、その後検証を経て他の作物に拡大する方針である。

農村振興庁の国立農業科学館長である成ジェフンは、「輸出農産物の農薬安全管理は、生産段階から徹底的に準備しなければならない精緻な作業である」と述べ、「我々の農産物が世界市場の非関税障壁を安定的に突破し、地位を高められるよう現場支援を惜しまない」と語った。



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