2026. 08. 01 (土)

ウルサン・トラム事業再開、正常化か中断維持か

  • 損失負担のない契約解除策を見つけられず再開は避けられず

  • 現代ロテム27日・ハンシン公営40日一時中止可能期間を残す

  • パク・メンウ「責任を負って中断」・キム・サンウク「法的権限を超えることはできない」

  • 本工事前まで事業費・交通混雑・運営赤字の検証が最大の課題

ウルサン・トラムの鳥瞰図
ウルサン・トラムの鳥瞰図。 [写真=ウルサン市]


民選9期の発足直後に全面再検討対象となったウルサン都市鉄道1号線トラム事業が一旦再開されることとなった。

ウルサン市は、別途の損失補償や損害賠償責任なしに既に締結された契約を中断または解除する法的手段を見つけられなかったため、中断されていた車両製作と設計・施工手続きを再び進めることにした。

ただし、今回の決定がトラム事業の最終的な推進を確定したわけではない。ウルサン市は契約上残っている一時中止可能期間をすべて消費せずに保留したまま、本工事前まで事業の得失と中断可能性を引き続き検討することにした。

したがって、今回の再開決定はトラム事業の『完全な正常化』というより、法的・財政的負担を回避しつつ追加検討時間を確保するための条件付き再稼働という解釈がされている。
 

損失のない契約解除策を見つけられず…再開は避けられず


ウルサン市は31日、市庁舎でキム・サンウク市長主宰のもとトラム関連の現状会議を開き、都市鉄道1号線事業の今後の処理方向を議論した。

市はこれまでに複数の法律相談や中央省庁への照会、契約相手との協議を通じて事業を中断または既存契約を解除する手段を検討してきた。しかし、すでに適法に締結され効力を発生している契約をウルサン市が一方的に終了させる場合、損害賠償などの財政的負担を回避することは難しいという結論に達した。

現代ロテムとハンシン公営側も損失補償のない契約中断や変更は受け入れがたいとの立場をウルサン市に伝えたとされる。前回の法律相談でも損害賠償責任なしに合法的に契約を解除することは難しいとの意見が示された。

トラム事業はすでに設計・施工一括入札方式でハンシン公営コンソーシアムと契約が締結されており、現代ロテムとは水素電気トラム車両9編成の購入契約が結ばれている状態である。既存契約を破棄する場合、すでに投入された費用だけでなく、契約相手の損失や将来の利益を巡る争いに発展する可能性も排除できない。

ただし、業務上の背任や職権乱用などの刑事責任が直ちに成立するとは断定できない。実際の刑事責任の有無は契約解除の経緯や権限、財産上の損害、故意など具体的な事実関係に基づいて判断されるべきである。ウルサン市としては法的根拠が不明確な状態で行政機関が契約を一方的に中断できるかが優先的な争点である。
 

残る中止期間を保留…再開決定にも火種は残る


ウルサン市は追加費用なしで契約を一時中止できる残余期間をすべて使用せずに事業を再開することにした。

現在残っている一時中止可能期間は現代ロテム27日、ハンシン公営40日とされる。両契約を同時に中止する必要がある状況を考慮すると、ウルサン市が実質的に活用できる期間は現代ロテム契約を基準に27日程度である。

キム・サンウク市長は明確な対策なしに残る期間をすべて消費するよりも、今後重大な事情変更や合法的な中断根拠が整った場合に活用できるよう保留することが合理的だと判断したと伝えられている。

事業手続きは再び動き出すが、ウルサン市の再検討は終わっていない。市は本工事着工前まで事業費の増加可能性や国費支援条件、工事期間中の交通混雑、開通後の運営赤字、路線の輸送効率などを再点検する方針である。

トラム事業は当初、総事業費3814億ウォンを投入し、太和江駅から工業塔を経て新福交差点まで10.85㎞を接続し、2029年末に開通する予定で進められてきた。ウルサン市は以前、実施設計や各種影響評価、国土交通省の事業計画承認を経て本工事に入る計画を明らかにしていた。

事業費が当初計画より大幅に増加する場合、妥当性再調査や事業計画の適正性再検討が必要となる可能性があり、その結果に応じて国費支援にも変数が生じる可能性がある。キム市長も工事開始後に国費支援に問題が生じて事業が中断される状況を懸念していた。
 

パク・メンウ「中断決断」・キム・サンウク「違法な行政は不可」


トラムを巡る論争は事業の経済性だけでなく、行政責任をどこまで負うべきかの問題に発展している。

パク・メンウ前ウルサン市長はトラムがウルサンの人口規模や道路条件に合わず、工事過程で交通混雑や長期的な運営赤字を引き起こす可能性が高いとして事業の白紙化を要求してきた。

パク前市長は30日の記者会見でも「一度設置すれば、間違った事業でも取り返しのつかない呪縛になる」と述べ、トラム事業の中断を促した。彼は工事期間中の交通渋滞や予想より少ない利用客、持続的な運営赤字などを主要な問題として挙げた。

一方、キム市長は事業の問題点を引き続き検証するが、法的権限や契約関係を超えた方法で事業を中断することはできないとの立場である。合法的に事業を中断する手段が確認されれば検討するが、現実的に事業が続く場合には事業費の増加と市民の交通不便を減らすことに行政力を集中すべきだという。

これは二人がトラムの必要性については共に否定的な見解を示しつつも、中断過程で負うことのできる法的・財政的リスクの範囲では違いを見せる部分である。
 

事業再開されたが争点は依然…本工事前の検証が鍵


ウルサン・トラムは再開されたが、論争は終わっていない。契約を中断する法的手段を見つけられなかったという事実がトラムの経済性や交通効果を証明するわけではない。

逆に事業の経済性に疑問があるという理由だけで適法に締結された契約を法的根拠なしに中断することも責任ある行政とは言えない。

結局、ウルサン市が本工事前までしなければならないことは『中断か推進か』という政治的スローガンを繰り返すことではなく、総事業費や国費確保の可能性、工事中の交通対策、需要予測、年間運営費と赤字補填規模を具体的な数値で市民に示すことである。

今回の再開決定が単に契約上の損失を避けるための時間稼ぎにとどまるのか、事業のリスクを減らし市民的判断を引き出す検証過程につながるのかは今後の行政にかかっている。

トラムは一旦再び動き出した。しかし、ウルサン市が下さなければならない最終判断はまだ終わっていない。

 





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