2026. 06. 22 (月)

「救急室の無駄な移送が解消」…光州・全南・全北で迅速な患者移送事例が続出

  • 保健福祉部・消防庁、'救急患者移送体制革新試行事業'を分析

  • 3ヶ月間救急室未収容'0件'…病院間移送支援の成果

  • 119救急スマートシステム・広域状況室稼働など移送指針の定着

3月に全国公務員労組消防本部の組合員がソウルの汝矣島国会本館前の階段で救急室の無駄な移送防止法の通過を求めて叫んでいる様子。 [写真=聯合ニュース]
3月に全国公務員労組消防本部の組合員がソウルの汝矣島国会本館前の階段で救急室の無駄な移送防止法の通過を求めて叫んでいる様子。 [写真=聯合ニュース]
2026年5月12日、50代の患者が勤務中に意識を失い倒れたとの緊急通報が119状況室に寄せられた。現場に出動した救急隊は意識障害を示す患者を近くの一次病院(地域救急医療センター)に緊急移送した。医療スタッフの初期診断の結果、病名は『脳卒中』であり、上級総合病院での最終治療が急務であった。ここで注目すべきは、患者を一次病院まで移送した救急隊の行動である。救急隊員は患者を引き渡した後、撤収せず、医療スタッフの判断が下されるまで救急室の入り口で待機した。その後、一次病院でのコンピュータ断層撮影(CT)と気管挿管などの必須の緊急処置が終了すると、待機していた救急車を利用して、遅滞なく二次最終治療病院に患者を再移送した。迅速な現場判断と救急隊の積極的な支援のおかげで、医療の空白なく貴重な命が救われた代表的な事例である。
 
このようなゴールデンタイムの確保は、政府の各部門が手を組み、地域に適したマニュアルを再整備したことから始まった。保健福祉部と消防庁は、2026年3月から5月まで光州市、全北特別自治道、全羅南道など3つの市・道で実施した『救急患者移送体制革新試行事業』の推進成果を分析した結果、該当期間中に救急室未収容の事例が1件も発生しなかったと21日に発表した。
 
今回の試行事業は、限られた地域内の医療資源を最大限に活用し、慢性的な救急室移送遅延、いわゆる『救急室の無駄な移送』事態を防ぐために推進された。試行地域では、救急隊と市・道の救急状況管理センター、救急医療機関間で患者情報の共有と収容可否確認手続きを緊密に結びつけた。もし地域内で処理が難しい疾患や状況が発生した場合は、即座に広域状況室と連携し、全国単位で移送病院を手配したり、移送・転院病院を統合的に調整する体制を整えた。
 
成果の背景には、先述の脳卒中患者の事例のように、救急隊の献身的な病院間転院支援(合計45件実施)だけでなく、地域ごとの特性を反映したスマートシステムの導入が大きく寄与した。全北では『119救急スマートシステム』を積極的に稼働させ、救急隊員の病院選定にかかる時間を前年同期比で3分15秒短縮し、平均8分40秒にまで短縮した。
 
光州では『重症救急患者移送病院決定委員会(Final Landing Team)』を構成し、地域の6つの当番医療機関と情報をリアルタイムで共有し、27件の難しい移送事例を解決した。広域状況室も移送病院選定支援件数が前年の月平均5件から試行事業期間中の月平均41件に8倍以上増加し、強力な二次安全網の役割を果たした。
 
患者の生死を分ける『現場滞留時間(救急隊現場到着~出発)』も有意な減少傾向を示した。重症患者を基準にすると、前年同期比で光州は1分24秒、全北は24秒の出動遅延時間を短縮した。病院機能別の患者分散効果も顕著で、地域救急医療センターは重症患者の収容比率が増加し、地域救急医療機関は軽症患者を担当する構造に定着している。
 
保健福祉部と消防庁は、今回の試行事業の成功事例を基に、今後9月中に緻密な移送指針を全国のすべての市・道現場に拡大適用する方針である。また、救急室患者収容インフラの強化のため、地域救急医療センターを現行の44か所から最大60か所に増やし、救急医療スタッフの法的リスク軽減のための必須医療賠償保険料支援対象も新生児・救急分野に大幅に拡大する。
 
鄭恩京 保健福祉部長官は「今回の試行事業は、救急隊、救急状況管理センター、医療機関、広域状況室が地域の状況に合った移送体制を共に点検し、現場での実行可能性を確認したという点で意義が大きい」と述べ、「消防庁は試行事業の全国拡大に合わせて、市・道消防本部と自治体保健局、地域救急医療機関が緊密に協力し、地域ごとの移送指針を再整備し、救急患者が適切な病院に迅速に移送されるよう積極的に協力する」と語った。




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