サムスン電子が「LPDDR5X(7世代低電力メモリー)が相対的に低電力を消耗しながら、高性能を出すことができ、コンピューティングトレンドの変化に対応できる魅力的なソリューション」と明らかにした。
15日、業界によれば、サムスン電子は13日、自社ニュースルームに載せた自社研究員とのインタビューを通じ、“メモリー産業でのキーワードは「電力」”とし、“膨大なAIデータの並列処理のためにデータ伝送速度増加が必須であり、これによって消耗電力も爆発的に増加することになる”とし、このように強調した。
サムスン電子は11月、世界最大のIT展示会「CES 2025」を控え、計29の「CES革新賞」を受賞した。 半導体部門で受賞したLPDDR5Xは、業界最高速度10.7Gbps、最小厚さ0.65㎜で作られた製品で、オンデバイス人工知能(AI)に最適化された製品だ。
一般的にメモリーは動作速度が上がると、電力消耗が増加する。 そのため、開発過程で動作速度を高めながらも電力消耗の増加を最小化することが最も難しい課題だ。
サムスン電子のチョン·ジンソク首席研究員はこのような開発過程の困難に対し、“低電力高性能の製品設計を担当したDラム設計グループ、さらに薄い厚さのLPDDR5Xのために絶え間ない研究・開発をしてくれたPKG開発チームとの協業シナジーが大きかった”と明らかにした。
続いて“サムスンのF-DVFS(Full-Dynamic Voltage Frequency Scaling)技術で動作速度によって電圧を可変し、電力消耗を最小化し、バッテリー使用時間をさらに増やすことにした”と説明した。 F-DVFSは、低電圧の範囲を最小値から最大値までフルレンジで活用できるようにする技術だ。
スマートフォン市場でフォルダブル製品の需要増加で、デバイスをさらに薄くすることが重要になった。 LPDDR5Xはチップ2つを1つの段に構成し、計4段にパッケージング(半導体結合)し、半導体回路保護材であるEMC(エポキシモールディングコンパウンド)素材の変更を通じて最適化した。 また、バックラップ技術を通じてウェハーの厚さは薄くしながらも動作特性と信頼性を維持した。
AIの発展により、データセンター市場が拡大し、LPDDR5Xの活用分野もモバイル中心からサーバーとオートモーティブ(自動運転車)産業まで拡大した。
これに対し、サムスン電子のイ·ジュンヨン商品企画チームTLは“低電力で駆動されながらも一定性能以上を確保できるLPDDRのような製品ニーズも大きくなっている”とし、“既存のDDRモジュールを代替するLPモジュール製品(LPCAMM、SOCAMMなど)もそうだ。 LPDDRがDラムを代表する製品になれるだろう”と明らかにした。
サムスン電子は、LPDDRの次世代ソリューションであるLPDDR6を2026年までに開発するのが目標だと明らかにした。 LPモジュール製品も顧客会社と検証を進めている。 この他にも、データの入出力(IO)個数を増やし、高帯域幅を確保したLPW、演算機能を加えたLP-PIMなどの高性能・低電力DRAM技術の開発を準備中である。
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