ポスコインターナショナルがグループの「二次電池素材フルバリューチェーン構築」の完成に努める。
ポスコインターナショナルは3日、オーストリアのパースクラウンタワーズで開かれた「第45回目の韓-オーストリア経済協力委員会合同会議」に参加し、オーストリア系鉱業会社のブラックロックマイニング(Black Rock Mining)と4000万ドル規模の投資契約を締結した。
ポスコグループは3月、チャン・インファ会長就任と同時に、「二次電池フルバリューチェーン構築」戦略を先制的に用意し、全世界的な自国中心の二次電池産業網構築傾向に対抗し、市場変化に柔軟に対応している。
特に、電気自動車のキャズム(一時的な需要停滞)を機会に、未来成長の可能性が高いリチウム塩湖・鉱山などの優良資産を積極的に確保し、エコ未来社会の実現の核心である二次電池素材分野の事業領土を成功的に拡張させ、グループの価値と持続可能性を高めている。
ポスコグループは今回のポスコインターナショナルの投資契約で、アフリカタンザニアのマヘンゲ鉱山を所有しているブラックロックマイニングの持分計19.9%を保有することになった。 これを通じ、鉱山で生産される黒鉛を早期に確保し、強固なサプライチェーンを構築する一方、産業用黒鉛のグローバル販売権契約も締結し、黒鉛事業の領域を拡張していくことにした。
ブラックロックマイニングの黒鉛埋蔵量は約600万トンで、世界2位の規模だという。 ポスコインターナショナルはすでに昨年、ブラックロックマイニングと開発の第1段階を進めている。 第1段階生産が始まれば、年3万トンずつ25年間で計75万トンの黒鉛が供給されることになる。
今回の追加で開発2段階契約が成立し、ポスコインターナショナルは今後、追加で最大25年間、年3万トンの黒鉛を確保できるようになる。 これでポスコグループは米国のインフレーション削減法(IRA)と欧州連合の中核原材料法(CRMA)政策に対応した陰極材生産(ポスコフューチャーエム)が可能になり、また国内エコカー供給網のグローバル競争力が強化されるものと期待している。
また、鉄鋼、セメント、自動車部品に使われる産業用黒鉛のグローバル販売権契約を締結し、黒鉛事業の事業領域が拡大するものと予想している。 該当鉱山で生産される産業用黒鉛の量が国内需要を充当する水準であるため、有事の際の国家鉱物資源安保次元でも寄与が相当なものと見ている。
一方、ブラックロックマイニング社は今回の投資で有償増資を進め、年内に鉱山開発のための着工を始め、2026年から本格的な商業生産に入る計画だ。
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