核保有賛成世論が前年対比10%下落した60.2%を記録した。
統一研究院は5日、「KINU統一意識調査2023:韓国の核開発に対する世論」の結果を発表した。今回の調査は4月15日から5月10日まで全国に居住する満18歳以上の成人1001人を対面調査を通じて実施した。
調査の結果、核保有の賛成世論は2021年に71.3%で最も高かったが、昨年69%に減少したのに続き、今年は60.2%に落ちた。
韓国が核開発を試みる場合に迫りうる経済制裁など6つの危機可能性を提示し、核開発の必要性を尋ねた結果では核開発に同意する比率が36~37%水準に下落した。
研究員は「2021年から2023年の間に北韓のミサイル挑発などがむしろ頻繁になり対中関係が悪化したという点などを考慮すれば、核保有の必要性下落は国内政治的要因および自主的核保有問題が本格的に公論化場で議論され始めたことに影響を受けたものと判断される」と説明した。
続けて「一部の政治家あるいは専門家中心に進められた韓国独自の核保有に対する議論が大衆に広がり、核開発および保有にともなう色々な問題点と費用などに対する認識が広がったためと見られる」と付け加えた。
米国の核を韓国に再配置することを求める世論は、2021年の61.8%から今年は53.6%に落ちた。ただ、大多数の国民は米国の核傘政策を信頼した。回答者の72.1%、国民の力支持者の85.3%が米国の核傘政策を信頼していると答えた。また68.5%(国民の力支持者75.6%)は、核の傘政策のため、北朝鮮が韓国を核で攻撃できずにいると判断した。
昨年に比べて韓・中関係がさらに悪くなったと評価した回答者は約13%増加した。米国が中国より覇権競争で優位に立つことを望むという回答は53.4%であり、中国優位選好9.9%より圧倒的に多かった。
今回の調査の標本誤差は95%信頼水準で±3.1%ポイント(P)だ。統一研究院は、統一や北朝鮮、統一・対北朝鮮政策、北朝鮮離脱住民、南北統合と安保観、周辺国に対する国民認識とその変化を研究するための対面調査で2014年から資料が蓄積された。
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