最近、国際航空燃料油の価格が下落傾向に入り、航空券価格が一部下落するだろうという見通しが出ている。航空燃料油は航空会社の全体費用で最も大きな比重を占めているだけに、航空券価格に大きな影響を及ぼすためだ。同時に燃油サーチャージも下がり、航空券価格引き下げの可能性が高くなっている。
31日、国際航空運送協会(IATA)によると、最近原油価格が下落傾向に入り、これと共に航空油も価格が下落している。航空燃料油は昨年7~8月の国際原油価格急騰で1バレル当り170ドルを上回り、以後国際原油価格が安定傾向に入り90ドル水準を維持している。先立って国際原油価格はロシア-ウクライナ戦争が勃発し、昨年3月から急騰した。
このため、航空会社の油類費支出が減っている。大韓航空の場合、今年第1四半期の海外航空燃料油購入に1ガロン当たり276.47ドルを支払った。これは昨年の価格(300.93ドル)より10%減少した数値だ。今年第1四半期の全体航空燃料油買入額は昨年同期(7億7110万ドル)とほぼ同じ水準の7億8173万4791ドルを記録した。燃料使用量が増加したのに比べ、油類費単価が減ったためだ。何よりも航空燃料油は米ドルで決済するため、為替レートによって影響を受ける。今年のウォン・ドル為替レートが昨年より100ウォンほど下落した1300ウォン台を維持し、全体費用節減にも影響を及ぼすと予想される。
航空燃料油は航空会社の費用の中で最も大きな割合を占めているため、航空燃料油価格が下落すれば、固定費負担が減ることになる。通常、航空会社は固定費の中で燃料油の比重が30%に達するという。例えば、大韓航空の場合、航空燃料油が1ドル上がれば約3000万ドルの損失を被るわけだ。
航空券の価格負担に直接的な影響を及ぼす燃油サーチャージも引き続き下がっている。6月の国際線燃油サーチャージは、今月より1段階下がった7段階が適用される。これにより、大韓航空の国際線燃油サーチャージは片道基準で1万4000~10万7800ウォンで、今月(1万6800~12万3200ウォン)に比べて小幅下落した。アシアナ航空は1万4700~8万5300ウォンだ。
さらに、最近航空会社が国際線路線運航を拡大しており、今後の価格競争を通じて航空運賃価格が一部下がるだろうという見通しも出ている。主要LCC(格安航空会社)は仁川~バンコク路線の場合 △済州航空が週14回 △ジンエアーが週13回 △ティーウェイ航空が週7回ずつ運航している。
業界の関係者は「航空燃料油だけでなく油類割増料や航空会社間の競争などにより航空券価格は次第に安定傾向を見せるだろう」と予想した。
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