現代自と起亜が今年に入って北米で車両を90万台以上是正措置(リコール)したことが分かった。 スライディングドアシステムのエラーとヒッチハーネス火災、エアバッグ欠陥などの問題が主だった。 対象車種の範囲はカーニバルやサンタフェ、テルライドなどの人気スポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)が網羅されている。 北米での販売台数が大幅に増えているだけに、危険可能性に先制的に対応するという戦略と解釈される。
9日、業界によると、起亜は北米で2022~2023年型カーニバル5万1000台のリコールに突入した。 スライディングドアシステムの誤作動で、指·腕の折れ、打撲傷、擦り傷など負傷者が少なくとも9人出てきたからだ。
スライディングドア制御装置が乗客の手や足を認知できなければ、身体的負傷を招く恐れがあり、起亜は制御装置ソフトウェアアップデートなどを通じて先制的に問題を解決するという計画だ。 ただ、消費者が自動的にドアが閉まるスライディングドア機能を認識できず、事故に遭った事例も多いという。 これを受け、起亜北米法人の今回のリコールは問題解決と同時に、該当機能を知らせるという趣旨も含まれている。
カーニバルをはじめとするサンタフェやサンタクルーズなど58万台以上の車両は、ヒッチハーネス問題でリコールを実施する。 2019~2023サンタフェ、2021~2023サンタフェ・ハイブリッド、2022~2023サンタフェ・プラグインハイブリッド及びサンタクルーズ車両などが含まれる。 リコールの理由は、ヒッチハーネスモジュール回路基板に水分がたまると、電気ショートが発生して火災につながりかねないからだ。 昨年、テルライドでも同じ問題でリコールを実施している。
北米自動車市場は外装トレーラーを自動車の後部に取り付けて使用することが多いため、これを連結する接合部が重要だ。 ヒッチハーネスはこれを連結する端子だが、これが湿気とホコリに脆弱になり、漏電が発生し、火災につながりかねない。 これまで火災申告1件とトレーラーハーネスモジュールに孤立した熱損傷申告5件を含め、事故が計6件申告された。
起亜はエアバッグ欠陥車両に対してもリコールを続けている。 2023年型テルライド3万2000台と2021~2023年型K5 18万9000台が対象だ。 テルライドはエアバッグ部品の製造欠陥で、2列目のサイドエアバッグが無効になる恐れがあり、リコールを決定した。 ワイヤーハーネス供給業者が間違った長さで製造し、シートを折りたたんだり調整したりする際に損傷することが分かった。 K5はサイドカーテンエアバッグの製造欠陥で、衝突時にまともに展開されないことを防ぐため、リコールを決定した。
大林大学のキム·ピルス教授は“自動車部品の電動化で問題が発生すれば、大規模リコールと事故につながりかねない”とし、“市場の影響力が拡大し、相次ぐリコールを通じた先制的な事故予防措置に乗り出している”と述べた。
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