尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は16日、東京で韓日首脳会談の成果について「韓日経済安保対話、次官戦略対話の早期再開に合意した」と明らかにした。尹大統領は岸田文雄首相と韓日経済協力、首脳シャトル外交、韓日米経済安保協力などの核心議題を緊密に議論し、両国懸案について相当な意見が一致した。
尹大統領はこの日午後、韓日首脳会談共同記者会見で「両国国民が直接・間接的な被害を受けてきた」としてこのように述べた。韓国大統領として2国間会談のために日本を訪問したのは12年ぶりのことだ。
これに対して岸田総理は「韓国政府が強制徴用被害者賠償案を用意したことに対して両国間の非常に難しい状況を健全な関係に戻すためのものと評価する」として「各政策分野で担当部署間対話を通じて色々な分野に対して協議していく」と強調した。
この日の韓日首脳会談に合わせて日本は16日、韓国に対する半導体核心素材3品目の輸出規制を解除することにした。韓国政府も日本側の3品目措置に対する世界貿易機関(WTO)提訴を取り下げることにした。両国関係の正常化を象徴する次元で、両政府が同時に発表したものと解釈される。
産業通商資源部は同日、日本がフッ化水素、フッ化ポリイミド、フォトレジストなど半導体素材3品目を対象に、韓国に対して取った輸出規制を解除することにしたと明らかにした。
去る6日、産業部は韓日政府が輸出規制懸案の原状回復のための二国間協議方針を発表したことにより、14~16日に日本経済産業省と第9回韓日局長級輸出管理政策対話を開催した。
公式的には韓日首脳会談当日の午前まで3日間にわたり政策対話がなされたが、週末を含め非公式協議を緊密に続けてきたというのが産業部の説明だ。
政策対話で両国は輸出管理当局の体制、制度運用、事後管理などを含め輸出管理の実効性について緊密な意見交換があったという。
日本はこれを土台に「輸出管理を2019年7月以前に戻す運用変更」を通じて3品目に関する輸出規制措置を解除することにした。
両国は、ホワイトリスト措置についても、早期に原状回復するよう緊密に議論していくことにした。
これと関連して尹大統領と岸田文雄首相は同日、韓日首脳会談を行い、両国の共同利益と未来志向の発展に向けて共に努力することで一致した。両首脳は2011年以降12年間中断していたシャトル外交の再開にも合意し、緊密な疎通を続けることで意気投合した。
尹大統領と岸田首相は共同記者会見を最後に官邸日程を終え、日本を代表する繁華街銀座に移動し、親交の時間を過ごした。日本料理専門店で1回目の歓迎晩餐会を開き、128年の歴史を誇る軽洋食屋「煉瓦亭」で2回目の晩餐会を開き、相互信頼を構築した。
尹大統領の今回の歴訪は実務訪問(Working Visit)形式だが、日本側がそれ以上の誠意を示したというのが大統領室の評価だ。
一方、全国経済人連合会と日本経済団体連合会はこの日、「韓日未来パートナーシップ基金」を創設した。パートナーシップ基金を通じて新しい国際秩序の中で韓日両国が進むべき未来像および協力方案について研究し、両国が直面している共通課題の解決のための事業を実施することにした。また、未来を担う若い人材交流の促進などで両国間の経済関係をさらに拡大し、強化するという覚悟だ。
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