韓国、貿易赤字「史上最大」・・・半導体・対中国輸出不振で回復は難しい

[写真=聯合ニュース]


今年、韓国が1956年の貿易統計作成以来、過去最大規模の貿易収支赤字を記録するとみられる。歴代最大輸出額達成にもロシア・ウクライナ戦争が触発した国際エネルギー価格の急騰と半導体景気の沈滞、「ゼロコロナ」政策を固守した中国への輸出減少など否定的な影響がかみ合った結果だ。

来年の見通しも明るくない。グローバルインフレ現象とサプライチェーン関連イシューは、韓国の輸出企業に大きな負担になる見通しだ。輸出主力品目である半導体は来年下半期以後に業況改善が予想され、最近比較的安定傾向を取り戻した国際原油価格もやはり米・中覇権争いのような地政学的不安要因のために上昇圧力を受けている。

関税庁は12日、今年に入って今月10日までの累積貿易収支赤字(暫定値)は474億6400万ドルを記録したと明らかにした。これは韓国が過去最大の貿易赤字を記録した1996年の206億ドルを2倍以上上回る規模だ。

ウクライナ事態の影響で急騰した国際エネルギー価格は、今年の貿易赤字の主な原因に挙げられる。今年に入って11月まで原油・ガス・石炭の3大エネルギー源の輸入額は1741億ドルを記録した。昨年同期より748億ドル増加し、同期間の累積貿易赤字426億ドルを300億ドル以上上回った。

最近、国際原油価格は景気不確実性の影響で劣勢を示しているものの、このような流れが来年も続くかはわからない。欧州連合(EU)と主要7ヵ国(G7)のロシア産原油価格上限制に対抗し、ロシアが原油価格下限制対応を検討中であり、米国と仲の悪い主要産油国サウジアラビアが中国と密着行動を強化する点などは、今後の国際原油価格の不確実性を高める要因だ。

産業研究院は来年の平均国際原油価格を1バレル当り90ドル台と見通し「主要国の金利引き上げと全世界景気鈍化などにともなう需要減少で今年よりは下落するだろう」としながらも「主要産油国の減産履行と関連した需給条件の悪化可能性が原油価格下落を制限するだろう」と予想した。

貿易赤字の規模を拡大したもう一つの要因は、半導体景気の減速と対中国輸出の低迷だ。韓国の半導体輸出額の中で中国が占める割合が40%に達するだけに、半導体輸出は中国との貿易収支を左右する要因だ。

今年初め、韓国が半導体を主に輸出する中国の上海、広東地域のコロナ封鎖は、対中貿易収支悪化の直接的な原因になった。対中貿易収支は1992年韓中国交正常化以後、史上初の赤字を記録した今年5月以後、小幅黒字を示した9月を除いて11月までの6ヶ月間赤字だ。今年に入って11月までの累積対中貿易収支は18億6000万ドルの黒字を維持しているものの、昨年同期の227億ドルの黒字に比べ、全体規模は10分の1水準に急減した。

最近、中国が防疫措置を漸進的に緩和し、輸出が再び増えると期待している反面、中国の産業競争力上昇で過去のような貿易黒字規模を維持するのは難しいという憂慮も出ている。

KOTRAのチョン・ファヌ先任専門委員は「中国の製造業競争力強化で韓国の対中貿易黒字が傾向的に減少してきた」として「米・中間貿易紛争にともなう韓国企業の中国内事業条件悪化で大衆交易は以前のように大きく持続的な黒字を記録することは難しい」と明らかにした。

通商専門家たちは来年も韓国の貿易収支黒字転換が容易ではないと見通している。半導体景気の低迷やウクライナ事態の長期化、主要国の金利引き上げなど、世界の実体景気の鈍化で韓国の輸出品目に対する需要が萎縮する可能性が高いという指摘だ。

韓信大のイ・ヘヨン教授は「韓国の経済成長寄与度の半分以上を占めている輸出の黒字基調が崩れれば産業に続き雇用全般で難しい状況に追い込まれることになる」とし、「世界経済の構造変化に合わせて実利的に国益中心の経済政策運用が必要だろう」と話した。
 
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