為替レート、世界的な景気低迷の恐怖で1ドル1300ウォン突破・・・金融危機水準

[写真=聯合ニュース]


ウォン・ドル為替レートが2008年グローバル金融危機水準に急騰した。ロシアのウクライナ侵攻や米政策金利引き上げ、中国都市封鎖の余波で上昇(ドル高)してきたウォン・ドル為替レートは、今後世界経済が萎縮するだろうという憂慮で1300ウォンを超えた。

23日、ソウル外国為替市場でウォン・ドル為替レートは前取引日終値対比4.5ウォン上がった1301.8ウォンで取引を終えた。ウォン・ドル為替レートが終値基準で1300ウォン台を記録したのは2009年7月13日(1315ウォン)以後12年11ヶ月ぶりのことだ。通常、ウォン・ドル為替レートが1050~1200ウォンを維持していたことを考慮すれば非常に高い水準だ。

同日1299ウォンで取引を開始したウォン・ドル為替レートは、10分で1300ウォンを越えた。前日、ジェローム・パウエル米連邦準備制度(Fed)議長が上院銀行委員会で物価上昇を防ぐために政策金利を持続的に引き上げると強調し、景気低迷に対する憂慮が大きくなるや安全資産であるドルが強勢を見せたと分析される。パウエル議長は政策金利引き上げにより「景気が後退する可能性があり、ソフトランディング(軟着陸)は非常に難しい」と述べた。

ウォン・ドル為替レートは今年に入って大きく動揺した。ロシアのウクライナ侵攻が始まった2月から急激に上昇し始め、3月初めに1240ウォン台を突破した。戦争が長期戦に突入し、連邦準備制度理事会が5月に政策金利を0.50%引き上げ、中国が新型コロナウイルス感染症の拡散を防ぐために主要都市を封鎖するやグローバル景気が沈滞するだろうという憂慮が出てきて為替レートは1290ウォン台まで上がった。金融市場が不安定になると、安全資産に挙げられるドルに投資資金が集中した結果だ。

しかし、2週間で50ウォン以上ウォン安が進むなど不安定な姿を見せた。天井知らずに急騰した米国物価がピークに達し、下がるだろうという期待のためだった。しかし、市場予想とは異なり、米国物価はさらに上昇してドル高に転じた。韓国銀行の分析によればウォン・ドル為替レート変動率は昨年第4四半期に6.0%だったが、今年第1四半期は8.1%、4~5月中には11.7%で上昇幅が拡大した。

外国人投資家が昨年価格が急騰した国内株式を今年から大挙売り渡したのもウォン・ドル為替レート上昇要因の一つに挙げられる。コロナ禍が世界中に広がり始めた2020年4月から12月までの韓国の株価上昇率は54.2%(コスピ基準)で、中国(19.2%)と新興国(41.3%)の株価上昇率より高かった。2021年に突入し、国内株価の上昇傾向が鈍化すると、外国人投資家の売り越しが増え、ウォン安が進んだ。

SK証券のアン・ヨンジン エコノミストは「(ウォン・ドル為替レートが)1300ウォンだった2009年に80台半ばだったドルインデックスが今は100台半ばである。ドル価値が約25%上昇した」とし「現在のマクロ状況(原油高、物価上昇など)などを考慮すると、為替レートは当分の間1300ウォンを維持するだろう」と述べた。
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